研修会開きました(ケアプラン部会:その5)
【グループワーク:スナップ(1)】
午前中の講義内容に従って、実際にケアプランの作成に取り組んだグループワーク。9つに分かれたグループワークではそれぞれに違う施設、職種の参加者が意見を出し合い、利用者や家族の意向を踏まえた”ポジティブプラン”を作り上げていきました。
そのグループワークの様子(スナップ)を3回にわたってアップします。なお取材・撮影に当たっては、参加者の了解を得ておりますので申し添えます。
【グループワーク:スナップ(1)】
午前中の講義内容に従って、実際にケアプランの作成に取り組んだグループワーク。9つに分かれたグループワークではそれぞれに違う施設、職種の参加者が意見を出し合い、利用者や家族の意向を踏まえた”ポジティブプラン”を作り上げていきました。
そのグループワークの様子(スナップ)を3回にわたってアップします。なお取材・撮影に当たっては、参加者の了解を得ておりますので申し添えます。
7月4日、JA・アズム別館で行われた包括的自立支援プログラム策定研修会。午後からはグループワークがありました。50人の受講者は9つのグループに分かれ、「脳梗塞で左片麻痺を呈し、入院中の転倒により第1腰椎を圧迫骨折して歩行困難になった入所利用者の男性」という事例に基づき実際にケアプランの策定を行いました。
それぞれのグループには研修会を主催し、企画・運営の全てに当たった(公社)宮崎県老人保健施設協会高齢者ケアプラン研究部会の原貴子副委員長と、同部会委員4名がファシリテーターとしてつき、必要に応じて助言を行いました(カッコ内は所属施設名)。
〔↑原 貴子 副委員長(相愛苑:右から2番目)〕
〔↑小野 美穂子 委員(菜花園)〕
〔↑宮田 諭 委員(並木の里)〕
〔↑竹内詠規委員(しあわせの里)〕
このように作られたケアプランがその通りに実施されているかどうかを定期的に確かめ、必要に応じてその内容を見直していくために行うモニタリング。原貴子副委員長はその必要な要素として次の6点を列挙しました。
(1)生活課題の充足度
(2)目標の達成度
(3)サービスの適切性(生活課題に対応したケアが提供できているか)
(4)利用者および家族の満足度
(5)ケアマネージャーやサービス担当者会議の活動評価
(6)新たな生活課題が生じていないかのアセスメント
そしてモニタリングがやりやすくなるとともに、より実効的なケアプランとするためにも、「『安心して歩行できる』というような”漠然とした状態像”や、”《安心・安全・維持向上》という表現の目標設定ではなく、『施設から、杖を使って〇〇メートル離れたたばこ屋へ一人で行くことができる』というように、”具体的な状態像”や、”《距離・時間・回数・場所》など数値化した目標設定をしてください」と強調。参加者に各施設におけるケアプランの確認と見直しを呼びかけました。
講義の終わりに、指定様式である「第1表:施設サービス計画書(1)」、「第2表:施設サービス計画書(2)」、「第3表:週間サービス計画書」、「第4表:日課計画書」、「第5表:サービス担当者会議の要点」、「第6表:サービス担当者会議に対する照会(依頼)内容」、「第7表:施設介護支援経過」について、これらの全てが揃っていなければなないこと、そしてどれか一つが欠けても実地指導で確実に指導を受ける重要なものであることを確認。そしていよいよグループによるケアプランの策定作業に移りました。
「食事・水分摂取」、「排泄」、「入浴・清拭」など7分野にわたる「ケアチェック表」について、“ケア内容“、“現状“、“ケア提供場所/使用用具等“、“要介護者の健康上や生活上の問題点及び解決すべき課題等“・・・などの項目の記入の仕方を説明した原貴子副委員長。7分野全ての記述をした後、立案する項目を検討、チェックし、解決すべき課題を順位付けする上での際のポイントとして、(1)まずは緊急度(生命に関わること、痛み、身体的苦痛)、(2)次に必要度(本人および家族希望、介護量の軽減、ADL維持)、(3)そして実現可能性(在宅生活継続、将来的に解決すべき課題、QOLの向上)を示しました。
帳票類の説明に続き、施設サービス計画書{(1)、(2)}の記入方法の説明に移りました。「『ケアチェック表』を煮詰めていくことで施設サービス計画書が出来上がる」という包括的自立支援プログラムの特徴を踏まえ、「『施設サービス計画書(1)』は利用者および家族が、施設の中でどのような生活をしたいと考えているかについて、アセスメント(課題分析)の結果を記載する」、「『施設サービス計画書(2)』における『生活全般の解決すべき課題(ニーズ)は”〇〇したい”、”〇〇できるようになりたい”などと表記することで、『ご用聞きプラン』ではなく『ポジティブプラン』にしていくことができる。また計画書(2)を先に作った上で計画書(1)を作った方が長期目標との整合性がとれ、連動させやすい」など、スライドを用いて説明しました。
さらに、「長期目標」と「短期目標」を設定する際のポイントとして、次の7項目を挙げました。
(1)利用者および家族と共に目標を考える
(2)課題(ニーズ)に対するサービスを提供した場合、〇ヶ月後にはどのような状態となっているかをイメージする
(3)利用者および家族と共に達成できたか、現状はどのような状況かを判断するための具体的な内容とする。できれば数値化が理想である。
(4)課題(ニーズ)に対するサービスを提供し、短期目標を達成し続けた結果、〇ヶ月後にはどのような状態となっているかをイメージする(長期目標)。
基本的には個々の課題(ニーズ)に対して設定する。また利用者も支援を受けながら達成する到達点とする。
(5)援助目標は、「援助する上での目標」すなわち援助側の目標である。したがって、援助する者として、専門的な判断により設定するものとする。
(6)援助する上での目標は「援助した結果どうなるか」を示すものである。「援助によって利用者が〇〇のような生活を送ることができるようになる」、「○○することができる」というように利用者本人を主語としてとらえる必要がある。
(7)援助目標は、サービスする側の目標であるからといって、「〇〇というケアをする」とならないようにする。「利用者の状態像」を記述するところである。
(公社)宮崎県老人保健施設協会高齢者ケアプラン研究部会は7月4日、宮崎市のJA・AZM別館で包括的自立支援プログラム策定研修会を開きました。
(会場となったJA・AZMホール)
今回の研修会は、ケアプランを策定したことがない人や、今ひとつ自信がない人、疑問や質問を抱える人などが対象に開催したもので、会員老健施設や特別養護老人ホーム、グループホームなどから50人の受講がありました。
開会にあたり、同部会委員の自己紹介がありました。
左から原貴子副委員長(相愛苑)、竹内詠規委員(しあわせの里)、宮田諭委員(並木の里)、小野 美穂子 委員(菜花園)、郡 裕子 委員(ひむか苑)※カッコ内は所属施設
研修会は帳票類およびサービス計画書の記入方法の説明に続き、事例検討(グループワーク)、発表・講評、そして質疑応答という流れで進められました。まず帳簿類とサービス計画書の説明に関して、同部会の原貴子副委員長(相愛苑)が説明をしました。
原副委員長は包括的自立支援プログラムの特徴として、次の3点を示しました。
(1)要介護認定と連動している。「介護サービス調査票」がプログラムの一部となっているので、認定アセスメントをそのままケアプラン策定に活用でき、効率性を確保できる。認定調査票にそのまま落とし込んでいけるので、要介護度を推し量ることもできる。
(2)具体的ケアを検討「ケアチェック表」の活用
・・7つの分野にわかれていて、実際に提供しているケアがスタッフ、家族にわかりやすい。標準的ケア(参考値)を統計的に推測し、ケアの質を確保しやすい。提供している全ケアを網羅している。本人・家族の要望も反映できる。自立とQOLを支援するため「代替ケア」にも配慮している。
(3)在宅での使用を想定している
・・・社会的要因が抽出可能。サービス提供機関、家族の役割を明確化している。
続いて、同プログラムを構成するものとして、(a)介護サービス調査票、(b)かかりつけ医の意見書、(c)在宅復帰と在宅支援の検討、(d)ケアチェック表・・・の4つを示し、その記入方法の説明に入りました。
「厚生労働省『介護職員資質向上促進事業』介護プロフェッショナルキャリア段位制度 平成27年度評価者(アセッサー)講習の受講者募集のお知らせ」が、同制度実施機関である一般社団法人シルバーサービス振興会から届いていますのでお知らせします。この制度の申込受付は7月21日(火)までです。くわしくはこちらをご覧下さい。なお、この講習に関する問い合わせは、一般社団法人シルバーサービス振興会キャリア段位事業部(電話:03-5402-4882、ファックス:03-5402-4884、Email:careprofessional@espa.or.jp)までお願いします。また同段位制度の専用ホームページ(http://careprofessional.org)も併せてご覧下さい。
6月25日の朝日新聞に「介護職員38万人不足」という見出しの記事がありました。厚生労働省が同24日発表した推計によると、「団塊の世代」がすべて75歳になる2025年度において、全国で不足する介護職員が38万人不足する、という内容でした。
記事によると、「介護職員は年々増えているが、いまのままでは介護サービスの需要増加に追いつかない」とのことで、2025年度における必要数252万9743人に対し、37万7364人が不足するという推計が、各都道府県の推計を積み上げた結果として示されていました。
この中で宮崎県については、2025年度において必要な介護職員2万4852人に対し、不足数は4324人だそうです。今年6月1日現在における宮崎県の推計人口と比較すると、この不足する介護職員の数を下回る市町村は5つありますから、本県においても介護職員の不足問題が、いかに深刻かということがうかがわれます。
このような状況に鑑み、当協会におきましても高校生など若い人たちを対象にした、将来における介護の担い手育成を目的とした活動を計画中です。また、介護の質の向上をはかるべく、協会の各研究部会主催による研修会は、老健職員以外の方々にも広く門戸を開き、無料で開催しているところです。さらにその内容もできるだけ詳しく協会ホームページで紹介しています。
これらに関する情報は、このホームページおよび協会フェイスブック(https://www.facebook.com/miyazakiroken)でお知らせしていきますので、今後とも引き続き閲覧および活用くださいますようお願いいたします。
今年は例年にない長梅雨となっています。昨年は7月8日に梅雨明けが発表されたのですが、今年は一体いつになることでしょうか。
お日様が恋しい今日この頃ですが、それを知ってか知らずか、6月22日の月曜日。一年のうちで最も昼の時間が長い夏至の夕暮れ、宮崎の空と雲と太陽が粋な計らいをしてくれました。
時間は午後7時20分頃。東の空にご覧のような見事な虹の橋が架かったのです。最初虹のてっぺんあたりだけができていたと思ったら、徐々に左右に脚を下ろしはじめ、そして南北を結ぶ虹の架け橋が完成しました。時間にして10分もなかったかもしれませんが、この頃もずっとぐずついた天気が続いていただけに、なおさら美しく感じました。
さて、老健施設は病院と在宅とを結ぶ中間施設、すなわち「架け橋」と言えます。この日の虹のように短時間で消えてしまってはいけませんが、利用者の在宅復帰を促進し、そして在宅生活を支援する役割を老健は担っています。空の虹が赤橙黄緑青藍紫の「七色一帯(ななしょくいったい)」となって美しく架かるように、老健施設も医師、看護職、介護職、リハビリ職、栄養・給食職、ケアマネ・相談指導員職、事務職など「多職一体(たしょくいったい)」となって利用者の支援に当たっていかなければ、とこの日の虹を眺めながら思った次第でした。
7月7日は七夕。各老健施設などにおかれましても、短冊に願いを込めて飾るなど、七夕にちなんだ行事が開かれるのではないかと思います。
今から何十年も前の7月8日。小学生低学年の頃、学年集会の時に先生がこんな話をされました・・・
「みなさん、昨日は七夕でしたね。その日先生が夜空を見上げていると、天の川の両側に明るい星が2つ輝いていました。その2つがすーっと天の川を渡って近づいてきて、天の川の真ん中でぴったりと並びました。この2つの星が、織り姫と彦星だったのですね」
・・・天文学的にはどうかはさておき、「ロマンチックだなあ」と子供心に感動を覚えたものでした。
そんなわけで、せっかくの七夕なので当協会広報部会で撮りだめしていた星の写真をいくつかアップします(クリックすると大きな画像で見ることが出来ます)。利用者の皆様とご覧頂くなりしてご活用頂けますと幸いです。そして皆様が短冊に込めた願いがかないますよう祈念申し上げます。
公益社団法人宮崎県老人保健施設協会高齢者ケアプラン研究部会は7月4日(土)宮崎市のJA・AZMホール別館で、包括的自立支援プログラムケアプラン策定研修会を開きました。50人が参加し、講義やグループワークを通じて利用者の視点に立ったケアプランづくりを学びました。
この研修会の模様は、後日レポートしますのでお楽しみに。