老健みやざきブログ

赤とあかね

2015年6月26日 | 雑談

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 写真は32日の夕方、宮崎市の大淀川に新しく架かって間もない相生橋で撮影したものです。オレンジからあかね色というグラデーションに染まる西空。そして夕陽は今まさに高千穂峰に沈まんとしているところです。

 それをバックに立っているのが歩行者用信号なのですが、その赤信号とあかね空とが何ともいい具合に調和していたものですから、思わずシャッターを切った次第です。人工の赤と自然のあかね、さすが天孫降臨で名高い日向神話の地、宮崎県だと感動してしまいました。

 町の風景や人の暮らしは時代とともに変わっていきますが、日が昇り、日が沈むという宇宙の営みは悠久の昔から変わらないもの。人生の大先輩である利用者から若き頃に眺めた夕陽にまつわる思い出などを伺いながら、宮崎の雄大な自然に想いを寄せたいと思います。

美しく、珍しい雲

2015年6月25日 | 雑談

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 ご覧の写真は66日の早朝、西都市の某所で撮影した一枚です。南西の空、すなわち日の出とは反対方向を見ると、このような光景になっていました(クリックすると大きな画像で見ることができます)。

 まず地上付近の一点から地面と垂直に放射状にぱーっと広がったバラ色雲が、途中から急に折れ曲がり、今度は地面と平行になって北方向に伸びて行くではありませんか!!しかもその雲の中央上部には下弦の月が輝いているのです(゜∀゜)

 なんと美しく、そしてなんと不思議な雲なのでしょう!撮影時刻は午前521分。早起きして外に出ていた人などなら、この雲の存在に気づいたのではないでしょうか。どうしてこんな雲になったのだろう?と思案しながらも、心を奪われて見入ってしまいました。

 ひょっとするとこれは当協会のスクープ写真!?・・・かどうかはさておき、このような宮崎の美しい風景が撮れたら、今後も本ブログで紹介していく予定ですので、利用者の皆様と鑑賞するなどして楽しんでいただけますと幸いです。

H26年度事業報告・決算報告アップしました

2015年6月24日 | 協会活動報告

 当協会の平成26年度の「事業報告(ファイル名:”H26zigyouhoukoku.pdf”4.48MB)」「決算報告(ファイル名”H26kessanhoukoku.pdf”1.58MBを「情報公開」のページにアップしました。こちらから閲覧・ダウンロードして下さい。

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山本周五郎誕生日(6/22)

2015年6月23日 | 雑談

 622日は昭和を代表する小説家の一人、山本周五郎の誕生日でした(19031967)。『広辞苑』にも「山梨県生れ。とり残された人間の哀歓を汲む技法と作風で大衆文学の地位を高めた。作『樅ノ木は残った』『青べか物語』など」と載っています。今年で生誕112年を迎えます。

 このように紹介され、代表作の一つでもある「樅(もみ)ノ木は残った」は、文庫本(上・下)が昭和38年、新潮文庫から発行されて以降、平成になっても増刷が続いている超ロングベストセラーです。主人公は仙台藩の家老、原田甲斐。『広辞苑』には「寛文事件(伊達騒動)の一方の当事者。名は宗輔。一六六三年(寛文三)奉行職(家老)に就任。幕府大老酒井忠清の屋敷で被告として尋問された際に、原告の伊達安芸(宗重)を切り殺し、自らも切り死にした」と紹介されており、言ってみれば悪役として見られているようです。

 しかし山本周五郎はこの作品の中で原田甲斐を、「62万石仙台藩とりつぶしの危機を、命を賭して救った正義の味方」としてとらえています。幕府老中酒井雅楽頭(うたのかみ)と仙台藩一族の伊達兵部少輔(ひょうぶしょうゆう:一ノ関)との間で密かに交わした「伊達犯に内紛を引き起こし、藩内の乱れを理由に大藩を取りつぶす」という徳川幕府の策略を知った原田甲斐。一ノ関の与党になったふりをし、涌谷(伊達安芸)、茂庭周防の三人で極秘に誓い合った「原田は一ノ関を内側から、二人は外側から攻める」ということに徹します。周囲からの悪評にも耐え、仙台藩を救うため最愛の妻、律と離婚までしてしまいます。

 一方、「三十万石を分与する」という伊達兵部小輔との証文をさらされてはまずいと焦る酒井雅楽頭は、彼らの殺害を計画。そしてその結果・・・・・・。

 ・・・・6尺近い長身でありながら温和な人柄。しかし敢えてヒール役に徹し、命がけで仙台藩を守ろうとした原田甲斐の生き様、そして死に様が壮大なスケールで描き出されています。それまでの原田甲斐に対する評価を全面的に見直さざるを得ないような山本周五郎の筆力を、解説の尾崎秀樹は「『コペルニクス的転回』を加えて描いている」と評していますが、まさしくその通りだと感服せずにはいられませんでした。

 上巻だけでも実に200人以上が登場する「樅ノ木は残った」は、一気読みではなくじっくり(できればメモをとりながら(^_^;))読み込めば読み込むほど感動が深まる作品だと思います。622日の生誕を記念し、この素晴らしい長編歴史小説のページを開いてみてはいかがでしょうか。IMG_7334(s).JPG

自分探し

2015年6月22日 | 雑談

 「自分探し」とは、これもあれも「本当の自分」ではないと「今の自分」を果てしなく否定しつづけることではない。「今の自分」から「新しい自分」を確実に創り出していくことである。  〔井上文人の言葉(『生きるヒントになる名語録728』、橋本一郎、三笠書房より)

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 老健施設で働く中で、病気や加齢によって心身が不自由になり、「以前は何でもできていたのに、こんなこともできなくなった」と、今の自分を否定し、悲嘆に暮れてしまわれる利用者に接することがあります。そんな時に思い浮かべるのがこの言葉です。しかし、「さあ、一緒に『新しい自分』を探しましょう!!」などと言って、簡単に「新しい自分」が見つかるものではなく、やはり各専門職による多職種共同で取り組んでいくこと不可欠だと言えます。

 また1980年の第14回リハインターナショナルによる80年代憲章では、「リハビリは、障害を持った個人がなし得ないことよりも、残された能力によって何をなし得るかが重要であるという哲学に基づいている。各人が有する全ての能力を最大限に活用した生活へのアプローチである」と提唱されていますが、これも「新しい自分」を探すことに通じるものだと言えます。利用者が新しい自分を探し出し、新しい一歩を踏み出せるよう、医療・福祉・保健が一体となり、地域ぐるみでサポートしていくことが重要だと思います。

 平成27年度の介護保険報酬改定では、利用者の興味や関心を反映した、参加と活動を促進するリハビリテーションの推進が打ち出されています。リハビリテーションを通じて利用者の在宅復帰、在宅支援をサポートすることはもとより、参加と活動を通じて利用者が「新しい自分」を探し出し、地域で生き生きと生活できるよう、老健施設の果たすべき役割はますます大切になってきています。そういう意味では老健自身も「新しい老健」を探求していく事が求められているのではないでしょうか。

総会開催御礼

2015年6月19日 | 協会活動報告

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当協会の平成27年度第1回社員総会(定時)を618日、宮崎市のニューウェルシティー宮崎で開催いたしました。会員の皆様におかれましては、ご多用の折にも関わらずご出席を賜り厚く御礼申し上げます。

総会では真剣なるご審議をいただき、また上程した全議案についてご承認をいただき、感謝いたします。

当協会は、老健施設が地域包括ケアシステムの中核施設としての機能と役割を果たし、高齢者等の保健医療の向上および福祉の増進に寄与すべく、引き続き各種事業を展開して参る所存です。会員施設の皆様方におかれましては、今後とも当協会への変わらぬご理解、ご協力方賜りますようお願い申し上げます。

「心豊かに歌う全国ふれあい短歌大会」に応募しよう!

2015年6月18日 | その他

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 社会福祉法人宮崎県社会福祉協議会が主催し、毎年好評の平成27年度「心豊かに歌う全国ふれあい短歌大会」の作品募集が61日から始まりました(7月31日締め切り)。

 協議会ホームページhttps://www.mkensha.or.jp/event1/1501.html)によると、この大会は「全国の介護や支援を受けている高齢者と、その家族や施設職員等、また医療・介護を学ぶ学生の方々から幅広く作品を募集し、優秀作品の表彰や全応募者の作品を収めた短歌集の発刊等を通じて、これらの方々の生きがいづくりや社会参加を進めるとともに、高齢社会に対する理解を深めていただくこと」が目的。

応募できる対象者は、(1)介護や支援を受けている高齢者のかた、(2) 高齢者を介護している家族のかた、(3)
高齢者を介護している職員、ボランティア等のかた、(4)
医療・介護を学んでいる学生のかた・・・となっています。

応募者全員の歌(一人一首)を掲載した短歌集が()鉱脈社から刊行(有料)される他、126日(日)にはメディキット県民文化センターで表彰式があり、入賞作品に対し賞状と記念品が贈呈されるそうです。

「短歌を”詠む”楽しみ」、「”応募する”楽しみ」、「”結果を待つ”楽しみ」・・・を共有するべく、老健施設に勤める職員はもとより、利用者やご家族の皆様など幅広く呼びかけ、どしどし応募してみてはいかがでしょうか。

 この「心豊かに歌う全国ふれあい短歌大会」の詳細はこちらをご覧下さい。なお問い合わせは「社会福祉法人 宮崎県社会福祉協議会 長寿社会推進センター『全国短歌大会募集』係(電話:0985-31-9630 FAX0985-31-9665)」までお願いします。

盛り上がった県民スポーツ祭

2015年6月17日 | 雑談

 みやざき県民総合スポーツ祭が県内各地で開催されました。67日付け宮崎日日新聞によれば、競技とレクリエーションの部の61競技に約17千人が参加するとのことで、これは昨年よりも5千人多い参加者数(昨年同紙報道と比較)。これはスポーツを楽しむ県民が増えたことや、その背景としての健康志向の高まりの現れが要員の一つではないでしょうか。

 県民最大のスポーツの祭典ともいえる同祭。67日(日)、宮崎市の宮崎県総合運動公園第一陸上競技場では、陸上競技が行われました。

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短距離、中距離、長距離のトラック競技(10kmは場外コース)、そして跳躍(走り幅跳び、走り高跳び)や投てき(砲丸投げ、円盤投げ)のフィールド種目などが、公認の審判員が公認の機器を用いて、本格的に繰り広げられました。青壮年はもとより、80歳以上のベテランアスリートまで、それぞれが自分の限界に挑戦するとともに、選手同士で健闘をたたえ合い、交流の輪も広がりました。

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004DSCN0203.JPG 今年225日には、2026年の国体と全国障害者スポーツ大会の宮崎県への招致が正式表明され、本県のスポーツへの取り組みはより一層熱を帯びてくるものと思われます。本県での開催決定を祈念するとともに、県民がさまざまなスポーツへ取り組んでいくことで、そのレベルアップはもとより、心身の健康維持・増進がはかられ、県全体が元気になっていくといいと願ってやみません。

ケアプラン研修会申し込みは20日まで

2015年6月16日 | 協会活動報告

 公益社団法人宮崎県老人保健施設協会高齢者ケアプラン研究部会が74日(土)の10時から16時まで、宮崎市のJAAZMホール別館301研修室で開く、包括的自立支援プログラムケアプラン策定研修会の申し込みは620日までです。

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 今回の研修会は初任者が対象。ケアプランを策定したことがない方や、自信がない方等を対象に、わかりやすく説明・研修を行う予定です。特に今までに参加されたことがない方は、是非ご参加ください。

 会員施設の方は参加費として一人500円が必要ですが、会員施設以外の方は無料です。詳しくはこちらをご覧の上、別紙「参加申込書」により、620日(土)までにファックスにてお申込み下さい。

 なお、この研修会への申込みおよび問い合わせは、介護老人保健施設 並木の里(担当:宮田 諭、Tel 0983-44-6066Fax
0983-44-5109
)までお願いします。

アイデンティティ:僕が僕であるために

2015年6月15日 | 雑談

 512日はアメリカの心理学者で精神分析家のエリク・ホーンブルガー・エリクソン(Erik Homburger Erikson)の誕生日です。今から113年前の1902年のこの日に生まれました。

 エリクソンは「アイデンティティ」の概念を唱えたことで知られています。アイデンティティとは「自己同一性」とも言われ、ウィキペディアには「『これこそが本当の自分だ』といった実感」と記されています。尾崎豊の言葉を借りれば「『僕が僕であるために』必要なもの」ということではないでしょうか。そして尾崎はそのために、「正しいものは何なのか」がわかるまで、勝ち続けようとしたのではないのでしょうか。

 またエリクソンは「ライフ・サイクル論」を説いた事でも知られており、その中で「アイデンティティを形成すること」が青年期の発達課題とされています。そして「自分とは何か?」という問いに対する答を発見し、自分の存在の証明を獲得し、安定した自己を形成することとで社会の一員となることができると言われています。尾崎豊は「存在」の中で「小さくかがめて守らなければ、自分の存在すら見失う」と歌っていましたが、尾崎のみならず、青年期に自分の存在の証しを得ることは簡単なことではなく、その過程で様々な葛藤と向き合い、あがき続けた経験のある人は少なくないのではないかと思います。

 そして青年期のみならず、アイデンティティは老年期においても重要なのは言うまでもありません。老年期の発達課題は「『自我の統合性の感覚』の獲得」。老年期においては自分のそれまでの人生を振り返り、それ(良いことも、そうでないことも)を受け入れることで尊厳ある生き方を守り通すことができると言われています。逆にそれができないと、自分の生き方を悔やみ、人生を悲観し、絶望して生きる意欲を失いかねないとも言われています。

 しかし、エリクソンが「ライフ・サイクル論」を説いた頃より日本の平均寿命は大幅に延びています。したがって今の時代において、老年期は後悔や絶望のみのためにのみ費やすにはあまりにも長く、「若いときにああしておけばよかった」などと悔やむ前に、今一度やり直してみたり、今までと違う生きがい作りに取り組んでみるための時間は十分あるのではないでしょうか。

 今年度の報酬改定では、高齢者の「参加」と「活動」の要素が全面に打ち出されました。その中で「リハビリテーション計画書」の策定にあたっては、「興味・関心チェックシート」が導入されることになりました。これは利用者の生活行為の諸項目について「している」、「してみたい」、「興味がある」を尋ねるものですが、その項目には「自分でトイレに行く」や「自分で食べる」などの基本的な日常生活活動だけでなく、「生涯学習・歴史」や「旅行・温泉」、さらには「居酒屋に行く」や「デート・異性との交流」、さらには「賃金を伴う仕事」など、まさに「高齢者の将来」をポジティブに捉え、やれなかったことをやり直したり、新たな価値観を求めて物事にチャレンジできるような、QOLの向上をも見据えた内容になっています。

 もちろんこれはリハビリテーションのみに限局したことではありません。利用者ひとりひとりの「『僕(私)が僕(私)であるために』何をやるべきか?何をしたいか?」を実現・達成させるために、他職種が共同してそのサポートをいく事が大事だと思います。

尾崎豊は「十七歳の地図」で「素敵な夢を忘れやしないよ」、「強く生きなきゃと思うんだ」、「どんな生き方になるにしても自分を捨てやしないよ」、「今心の地図の上で 起こる全ての出来事を照らすよ」と歌いましたが、利用者ひとりひとりが描いた「七十歳の地図」、「八十歳の地図」、「九十歳の地図」、「百歳の地図」をそれぞれの生きがいの道しるべとしながら、「自由への扉」を開き、希望に充ち満ちた人生がおくれるよう、老健職員の一人として注力したい・・・エリクソン誕生日を迎えるに当たり、そのように考えた次第です。IMG_9959-1.jpg

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