「外から見た老健」学びました(リハ部会研修:その7)

2024年11月5日|

このように宮城県版アセスメントシートを用いて説明してきた三浦先生、「128項目、全部情報を拾わないといけません。そして『さあ、ケアプランを作るぞ』という前に整理する作業が必要です。たとえば左大腿骨頸部骨折の方の健康状態について『それは転倒のためです』としても、これではアセスメントとして弱いと言えます。なぜ転倒したのか?というその先です。これは筋肉の問題なのか、それとも認知機能の問題なのか?環境とのミスマッチなのか?というように転倒についてもっと深堀りしたアセスメントが必要です。ケアマネジャーはそこまでは難しい場合もあります。このときにリハ職がケアマネジャーの作法がわかっていると、対応の仕方がわかってきます」と、問題を掘り起こし、プランにしていくためのポイントをおさえました。

また「元気でいたい(本人)」、「元気でいてほしい(家族)」の意向についても「もうちょっと深堀りしないといけません。『どんな姿を元気だとイメージしていますか?』と質問の仕方を工夫し、生活行為に早めにたどり着いた方がいいです。オープンクエスチョンがむずかしい場合、『興味・関心チェックシート』を使うという流れになります」と、抽象的な意向を具体的で個別性のあるものにしていくための工夫を紹介しました。

また長期および短期の目標を設定するにあたっては「行程分析をすれば、長期と短期が一緒になるということはありません。例えばお風呂に入るでも、まずお風呂の準備から入りますね。それから髪を洗う、またぐなど、行程を分解すると20くらいになり、長期目標と短期目標がとてもきれいになります」と、目標が抽象的なものになり、アセスメントした128項目を無駄にしないための工夫や提案方法を紹介し、「それが連携だと思っています」と付言しました。

(つづく)

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