「生産性向上の取り組み」学びました(看護介護部会:その10)
コスト削減を事務側と現場側の双方が協力して取り組んでいくことの必要性を訴求した伊藤マネージャー。その具体的な手法として、「使用枚数分析表」を用いた使用実態の把握と改善点の洗い出し、またこれを活かした「あて方勉強会」の実施、テーブ止めサイズ選定とあて方の徹底などについて、具体的な表やデータを示しながら説明しました。
その上で「サイズの徹底ができていないと、コストを削減できないだけでなく、現場においては紙おむつと肌が密着せず、隙間が発生しやすくなり、漏れにつながります。漏れが多くなるとその対応、処置に時間を要してしまいます。またご利用者にとっても、ゆるくあたっているために不安感が発生しますし、漏れが発生すると嫌な気分になるだけでなく、それが続くとスキントラブルが発生する可能性もあります」と、現場およびご利用者双方にとってサイス選定が徹底できないことによる弊害があることを指摘しました。
さらにおむつ交換にかかる時間についても「漏れがない時と漏れた時では大きく異なります」と切り出し、ユニ・チャーム社の調査結果をスライドに示し「漏れがなく、パッドに吸収できていた場合のおむつ交換の平均時間は2分26秒。これに対しアウターまで漏れていると5分31秒。さらに衣類やシーツまで漏れていると、9分20秒。7分間、3倍以上の時間格差があります。したがって、もし5人が漏れていたとすると、35分もの時間がかかることになり、それだけ現場スタッフにかかる負担も大きくなります」と続けると、受講者は納得した表情でうなずいていました。
(つづく)