アンガーマネジメント学びました(看護介護部会:その2)
このようにアンガーマネジメントは「怒らないこと」ではなく、「怒る必要のあることは上手に怒る。怒る必要のないことは怒らないようになること」であることを強調した海老原先生。さらに詳しい説明を加えた上で、「怒りは第二次感情、氷山の一角です」と切り出しました。すなわち表面に出てきた怒りの下には不安や罪悪感、後悔などといった感情が潜んでおり、「利用者が怒っている時にはその下の部分には何があるのか耳を傾け、寄り添ってやることが大事です」と言い添えると、受講者は自施設での経験を振り返りながら着きっていました。
また海老原先生は各受講者の気づき、振り返りを促すため、自己ワークを取り入れるとともに、適宜「他の人とシェアして下さい」と呼びかけ、情報交換を促しました。6つのグループに分かれた受講者は自分と他者との相違を比較検討するなど積極的に意見を出し合いながら理解を深めていました。また怒りを具体的に評価する手法をはじめ、怒りへの理解を深める知識や事例をふんだんに取り入れ、怒りの状況を把握し、怒りの感情と上手に付き合う方法についてわかりやすくひもといていきました。
そして「怒りの連鎖を断ち切りましょう」と切り込んだ海老原先生。受講者を見渡しながら、「怒りの原因は外にあるのではなく、皆さん自身の信念、価値観に原因があります。そして怒りの原因がわかったら、自分の責任として考えないといけません。個人個人の怒りの感情に責任が持てないと、怒りの連鎖、負の連鎖が続きます。すべての人が自分の感情に責任を持てば怒りの連鎖は断ち切ることができます」と、一人一人に語りかけるように言葉に力を込めて講義を締めくくると、受講者からは感謝の拍手がおくられました。
(つづく)
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