「脳卒中患者の在宅復帰・在宅支援リハ」学びました(リハ部会研修会)

2021年6月10日|

(公社)宮崎県老人保健施設協会リハビリテーション研究部会は6月5日、テレビ会議システムZoomを用いたオンライン研修会を開きました。37名が受講しました。

今回の研修テーマは「中・重度な脳卒中患者の在宅復帰・在宅支援のリハビリテーション」。講師は大阪府箕面市にある千里リハビリテーション病院の副院長で理学療法士、そして医学博士の吉尾雅春先生。講義は(1)常識を疑う良識を持つ、(2)環境因子、(3)個別性の重視、(4)根拠のあるリハサービス、(5)動き出せ夢の中にある魂、という流れで進められました。

「臨床活動も『常識を疑う良識をもつ』ことが大事です」と切り出した吉尾先生、一見重度の脳卒中と思えても、その常識や既存の方法に常に疑問を投げかけ、脳画像や解剖学など科学的な視点からアプローチすることで、目覚ましい成果を上げている様子を紹介し、脳画像をしっかり読み解くことの重要性を強調しました。

また、環境因子に関しては病院や施設、そしてリハビリスタッフは重要な環境因子であるとして「患者や利用者を超重度にするのは簡単です。私達リハビリスタッフ次第です。ですから環境因子である自分たちの評価をしっかり行い、自分に対するプログラムを作り、実践して下さい」と、呼びかけました。

講義の後の質疑応答にも、吉尾先生は懇切丁寧に応じていただき、受講者はこれまでの各施設での取り組みを振り返り、今後の実践に活かす、大変有意義な研修会となりました。

また、新型コロナウイルス感染症のため、昨年春以降、思うような研修会等が開催できない状況が続いている当協会にとって、今回のリハビリテーション研究部会主催の研修会は、テレビ会議システムを用いた初めてのオンラインでの取り組みとなりました。今後協会および他の部会主催の研修会等の開催にも弾みがつくものと、関係者は期待を寄せています。

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