リハビリに貧乏ゆすり?

2012年4月24日|

  48日の日本経済新聞を広げて、驚きと興味の声を上げた方も少なくないのではないでしょうか?「貧乏ゆすりに意外な効能がある」という記事が載っていたのです。ガクガクと際限なく膝を揺すり続ける、あの貧乏ゆすり。「行儀が悪いからやめなさい!」と親から膝をピシャッと叩かれ、厳しく戒められた、あの貧乏ゆすり。その貧乏揺すりが健康に良いというのですから、そりゃあ驚きます。

 記事によると、貧乏ゆすりには次のような効果があるそうです。

 

(1)手足の冷えが改善される

・・・貧乏ゆすりを行うことで、ふくらはぎの筋肉が伸び縮みし、血液を心臓へ送り返すことで全身の血行がよくなる。女性に多いむくみの解消や、エコノミークラス症候群の予防にも役立つ。

(2)変形性股関節症の治療に役立つ

・・・軟骨を培養するときに外から刺激を与えると成長しやすいことから、貧乏揺すりをすることで、軟骨を再生する効果が期待できる。軟骨がすり減って炎症を起こし激痛を生じる変形股関節症の治療に活用できる。

 

 実験や実際の治療を通じて、これらの効果が確認されているそうですから、驚きの一方で、「なるほど」と納得させられます。しかも、この「貧乏ゆすり」、副作用はないとのこと。そしてこれらのメリットがありながらも、貧乏揺すりをするのに「お金がかからない」(そりゃあそうだ)ときたら、これは見過ごすわけにはいきません。

 リハビリテーションの実践を通じて高齢者の在宅復帰を目指し、地域社会での生活の継続をサポートする老健として、「貧乏ゆすり」を日々のリハビリに取り入れてみるのも一考の余地がありそうです。ただし、「貧乏ゆすり」なんて、名称がよくありませんよね。記事には「『健康ゆすり』と呼びたい」との専門家のコメントも紹介されていました。「さあ、みなさん!今から『健康ゆすり』を始めましょう。よーい、はじめー!!」という光景が老健で見られるようになるかもしれませんね。

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