「花咲かホルモン」

2011年8月5日|

  「花咲かじいさん夢じゃない?」と新聞のみだしにあったので、なんだろう?と思ってみると、植物の花を咲かせる「フロリゲン」というホルモン、別名「花咲かホルモン」が開花のために作用するメカニズムを、奈良先端科学技術大学院大や大阪大のグループが世界で初めて解明した、という記事でした。

 この「フロリゲン」、実用化できれば、昔話の「花咲かじいさん」のように、好きな時に花を咲かせることができるとのことです。1930年代には既にそういうものがあると言われていたけれど、実態は解明されないままで、「幻のホルモン」とされていたそうです。それが80年余りの時を経て、今回世界で初めて明らかになったわけですから、これまた日本人の快挙です。

 「花咲かホルモン」こと「フロリゲン」は全ての植物にあるのだそうです。翻って、私たち人間には、特に高齢者にはそんな物質はないのだろうか?と考えてしまいました。「枯れ木に花を咲かせましょう」と言ってふりまくと、パーッと花開くようなそんな物質が・・・。

 あります!老健にはそれがあるんです!!その名は「花咲かホルモン」ならぬ「ケアプラン」。これが利用者様を元気にして、生きがいの花を、笑顔の花を満開にさせるのです。

介護保険サービスを利用しながら、生きがいと尊厳のある人生を送るためのホルモンこそ、「ケアプラン」です。本当のホルモンと異なるのは、分泌されるのではなく、文筆されるところ。本当のホルモンが、とても少ない量で大きな変化を引き起こすのと同様に、たった数枚の紙ではあるけれど、それに基づいて多職種の人たちが、そしてフォーマルおよびインフォーマルなサービスが、その人だけのためのサービスを提供し、その人の人生をサポートする。歌の文句にあるように、その人だけの、世界に一つだけの花を咲かせ続けるために。

ケアプランとは、そういう大事な、大事な、大事なものだと思います。

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