渡るかりがね
「わたるかりがね 乱れて鳴いて 明日はいずこの ねぐらやら」(名月赤城山)。「のぼりはたはた 夕雲見れば わたるかりがね 故郷は遠い」(旅役者の唄)。このように「わたるかりがね」は股旅ものの懐メロにしばしば登場してきます。「かりがね」とは「雁が音」。「広辞苑」には「ガンの鳴き声。転じて、ガンのこと」とあります。秋の夕暮れ、編隊を組んで西空を渡っていくかりがね。これに遠くの方から鐘の音が響いてこようものなら、なんとも哀調があって泣けてきます。哀調が・・・・・、(>_<)!!
間違えました。<(_ _)>「哀調」ではなく、「愛鳥」です。そして「かりがね」は秋の季語でありまして、「愛鳥」はまさしく今日でございます。本日5月10日からの1週間は愛鳥週間です。野鳥をかわいがる週間であります。ただし、ご存知の通り、宮崎県に限らず全国を震撼させた鳥インフルエンザの脅威はいまだ払拭されたわけではなく、無防備に野鳥を愛護するのもどうかと思われるところです。
名目は「愛鳥週間」でも、野鳥に限らず、この宮崎の豊かな自然そのものを見つめ直し、愛する週間ということで考えると良いのではないでしょうか。しかもこの薫風たおやかなる五月という季節。郷土の空と緑と太陽のすばらしさ、そしてそこに息づく生きとし生けるものの魅力を感じながら愛鳥週間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
前の投稿
« 漢字のふりがな
次の投稿
笑う門には »