ハインリッヒの法則

2011年6月13日|

 「1件の事故(アクシデント)が起きるまでには、29件の出来事(インシデント)と、さらに300件の異常(イレギュラリティー)がある」というのが、「ハインリッヒの法則」です。様々な事態への対策が講じられ、「絶対に安全」と言われた原子力発電所でしたが、自然災害の猛威の前にはなすすべもなく、今なお予断を許さない状態が続いています。

 「事故は絶対に起こりません!」とは、原発のみならず、他のいかなる事についても言えるものではありません。「絶対」は絶対にない!。必ず何らかの危険が潜んでいるものだ、と痛感しています。

 老健施設においても、同じ事が言えると思います。どこの施設においても、リスクマネジメントへの取り組みが行われていると思いますが、「“事故は絶対に起こらない”ということは絶対にない」と肝に銘じなければならない、と思いました。

 そのためにも、ハインリッヒの唱える「300件の異常」に最大限の注意を払わなければなりません。事故に至らなかった「ちょっとしたこと」を見過ごすことなく、「この事は油断すると大事故につながるかも!?」と、「異常」が「出来事」、そして、「出来事」が「事故」につながってしまわないよう、日頃から高感度のアンテナを張り巡らせておく必要があります。「ひやり・はっと報告書」は書けば終わりではなく、報告書が書かれてからが大切です。今一度、見直し、振り返りをする必要があると思う今日この頃です。

« 前のページに戻る

TOPへ