「外から見た老健」学びました(リハ部会研修:その10)
「ケアマネジャーのアセスメントに関する課題」については、①課題分析標準項目に関する情報収集が不十分、②収集した情報を分析に活用できない、活用の仕方がわからない、③課題の原因・背景がわからない、④見立て・今後の予測ができない・・・の4つを提示、その中で「②収集した情報を分析に活用できない、活用の仕方がわからない」および「③課題の原因・背景がわからない」に関しては「料理で例えると、素材はあるがレシピがわからない、ということです。つまり転倒をするが、なぜ転倒するのかわからないということになります。転倒する事実はわかるけれど、何に由来する転倒なのか、その原因を突き止めるのが難しいわけです」、さらに「④見立て・今後の予測ができない」については「この人は良くなるのか?悪くなるのか?横ばいなのかという見立てが難しいということです。ケアマネジャーがこういうことで困っているならここにアシストするのが周りの役目です。居宅のケアマネジャーと連携することが多いと思いますが、ここをイメージして、どのように情報を活用するか、原因を深堀りし、予後どうなるかということをちゃんとサマリーにするということが大事です。私はケアマネジャーとしてサマリーをもらう方ですが、情報は『一部介助』とか『全介助』というものが多いです。そのような中、『このPT、OT、STはとても素敵だな』と思うのは、その情報を見て頭で映像化できるくらいの文章を書く方がいます。たとえば『一部介助』ではなく、『移乗は、自分で立ち上がることはできるが、方向転換時に腰を支えて、着座まで支えます。3割介助程度です』と書かれていると、それを読んで映像化できます。一文でも二文でもそれがあったら、ケアマネジャーはとても助かります。したがって『自分が伝えた』ではなく『ちゃんと伝えて行動化できるか』、これが連絡と連携の違いだと思います」と具体例を示して話す三浦先生の言葉は、作業療法士、そしてケアマネジャー両方の立場に基づく大変説得力のあるものでした。
(つづく)