キャリアアップ基礎研修開きました(県委託事業:その2)

2016年3月16日|

続いて介護老人保健施設ウエルネス苑都城の山崎善規さん(崎の”大”は”立”)による「介護現場による傾聴」の講義がありました。

 まず「聞く」ことと「聴く」ことの違いについて、「聞く」ことが”受動的、部分的”であることに対し、「聴く」ことは”能動的、部分的”であるということを踏まえ、「聴く」とは(1)「耳」で聴く(利用者の話を最後まで耳を傾けて理解しようとする)、(2)「目」で聴く(利用者の言葉以外の言動、表情、視線、身振り手振り、声の大きさなどをとらえる)、(3)「心」で聴く(利用者の言葉の裏側にある感情を受け止め、共感をしめす)・・・などのポイントが示されました。

 そして言語的コミュニケーションと非言語的コミュニケーション、傾聴の3段階、「共感」と「同情」と「同感」の違い、よき聴き手に必要な条件などについて説明がありました。「自分を見失わず、相手の世界をあたかも自分自身のことのように感じ、異なる価値観を持つ人にも可能」である「傾聴」の重要性に触れながら、傾聴のためには”興味を持って”、”積極的に”、”共感を持って”の3点に留意しつつ「聴く側の心が開かれていることが条件」とのことでした。

 さらに「話すことで精神活動を活発にできる」、「自分が尊重されていると感じ、自信を持てる」、「新しい気持ちが芽生えたり、これから自分がどうしたらよいか考えられる」・・・などの理由から「傾聴することそのものが『援助』である」とし、話し手と聴き手に分かれた実際の演習を通じて傾聴することの大切さやそのための具体的手法などについて学びました。

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 受講者は日頃の業務における自らの利用者への接し方を振り返りながら、利用者本位のケアを実践するための傾聴の重要性を再確認していました。

(つづく)

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