ハイテク今昔物語

2012年6月11日|

 「10年ひと昔」と言っていたのはひと昔前の事?などと思ってしまうくらい、世の中の色々なことがぐんぐん変わっている今日この頃ですが、その「今日この頃」にしたって、あっという間に過去になってしまうくらいだから、時間のスピード自体が速まっているんじゃなかろうか?と、そんな気さえしてしまいます。

 本棚の奥に、「世の中のしくみが見えてくる!『今日から使える』雑学282」(雑学ハウス編著、ワニ文庫)という本がありましたので、パラパラと読み直してみました。2000年に発行されていますから、今から12年前です。

 その中に、”時代を先取る「ハイテクの秘密」”という章があり、その一つに「欲しい本がすぐ手に入るオンライン書店」という見出しがありました。この「オンライン書店」は、地方都市や大都市近郊の町などの書店で、欲しい本が手に入らないという不満に応えつつある、と紹介されていました。

 早い話がネットで本を注文すると自宅に届けられるというものです。さらに本の受け取りと代金の支払いができるよう、コンビニと提携する動きもある、と書いてありました。つまり、今では当たり前になっていることが、12年前の辰年には時代の最先端だったわけです。もちろん、電子書籍については触れられていませんでした。本当に、時の流れは速いものです。

 繰り返しますが、この本が出たのは2000年。付け加えますと45日初版発行となっています。つまり、介護保険がスタートして4日後というわけです。

同書のやはり「ハイテクの秘密」の章には、「お年寄りの介護を手助けするロボット」という見出しがありました。それによると、お年寄りが「朝だね」と言うと、ロボットが「おはよう」、「もう昼だよ」などの簡単な会話ができ、さらにそのように会話をしたり、ロボットに触ったことが、地域や病院などに伝わり、お年寄りが元気かどうか、離れていても確認することができるという、そんなロボットが開発中だと紹介されていました。そして、「もしかしたら、実の子供よりロボットの方が役に立つ、という時代がくるかもしれない」と結んでありました。

それから12年。介護保険も12年。うーん、いかがでしょうか。介護ロボットの研究は当時よりうんと進んできているようですが、果たして実の子供より役に立っているでしょうか?そして、介護老人保健施設は、高齢者の役に立っているでしょうか?次の辰年は2024年。その時代から振り返られたとき、「あの頃の”老健”はまだまだだったよなあ」と思われないよう、今この時を、しっかり取り組んでいかなければならないと思います。

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