キャリアアップ研修(基礎研修)開きました(県委託事業:その2)

2017年2月20日|

 基礎研修の午後からはまず「基本的動作から学ぶ移乗動作~身体機能・動作のしくみを活用したトランスファー~」がありました。講師は介護老人保健施設慶穣塾の介護福祉士、椎葉 梓さんに努めていただきました。001IMG_0194

 講義ではまず基本的動作とは何か、という定義にはじまり、具体的に生活で必要な動作の内容、そしてそれらの動作ができるようになる過程を踏まえ、「発達の過程を知って利用することで正常動作(安定した動作)を身につけることができる」として「ボディメカニクス(※)」について学んでいきました。003IMG_0202 002IMG_0199

《(※)ボディメカニクス:運動機能である骨・関節・筋肉・神経等を使い、力学的原理を活用した介護技術のことで、介護する側にとって無理のない姿勢で介助すること》

 このボディメカニクスのしくみには(1)支持基底面・重心を活用する、(2)対象を小さくまとめる、(3)てこの原理を利用する、(4)対象にできるだけ近づく、(5)大きな筋肉を使う、(6)水平に移動する(重心移動の活用)、(7)身体をねじらない、(8)押す力よりも引く力を利用する・・・の8つのポイントがあるとのこと。それぞれについて詳しい説明がありました。そしてそれを踏まえ、正常な動作およびただしい介助とはどういうものか、事例を見ながら確認しました。一方、ボディメカニクスや正常な動作がわかっていないと危険な介助になると注意を促し、実演や実習を通じて正しい移乗介助の方法を学びました。005IMG_0237 004IMG_0221

 移乗介助で大切なこととして、(a)利用者を知る(身体・認知機能がどれほどのレベルか)、(b)目線を合わせ声掛けをしっかり行う、(c)目的をはっきり伝える(今から何をするのか)、(d)正常動作・ボディメカニクスを活用する、(e)利用者の残存機能を活用する、(f)後先のことを考え環境を整えておく(次に何を行うのか考え準備をしておく)・・・の6つがあることを念頭に置きつつ、スライディングシートなど福祉用具も活用しながら、様々なケースに応じた介助方法を具体的に学ぶことができ、実践的な講義となりました。006003IMG_0239

(つづく)

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