理解をするのに急がないこと
「人間を良く理解する方法は、たった一つしかない。彼らを判断するのに決して急がないことだ」はフランスの作家、サント・ブーヴの言葉(「人生の指針が見つかる『座右の銘』1300」、別冊宝島編集部 編)。
老健施設で高齢者ケアにあたる上で、利用者を理解することはその基本でありながらも、決して簡単ではありません。介護の専門書などにはほとんど必ずと言ってよいほど「利用者を類型化するのではなく、ひとりひとりを個別の存在として理解する」ことの重要性が説かれていますが、利用者に関する各種情報書や記録に目を通しただけではとても理解できるものではありません。
日々の業務の中で陥りかねない類型化や、先入観を捨て、利用者にじっくり向き合い、寄り添う中で観察、洞察を深めることが正しい理解につながり、利用者本位のケアにつながるのではないか・・・。サント・ブーヴのこの言葉を、自省を交えながら読み返した次第です。
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