キャリアアップ基礎研修開きました(ケアプラン部会、リハ部会:その3)

2018年2月28日|

 高齢者ケアプラン研究部会とリハビリテーション研究部会は2月17日、JA・AZM別館で開いた「キャリアアップ研修【基礎研修】」、午後からはリハビリテーション研究部会が受け持ちました。

 まず「脳疾患の基礎知識」について、介護老人保健施設こんにちわセンターの中村豪志さんが講義をしました。脳の機能として大脳、脳幹、小脳それぞれの昨日を説明したのに続き、主な脳の疾患として脳卒中(脳血管のつまり、出血)、パーキンソン病・アルツハイマー型認知症(脳細胞の変成)、てんかん(大脳細胞の過剰な活動)をあげ、それぞれの解説に移りました。

 脳の血管の障害である脳卒中に関しては、その定義や原因、分類に続き、脳卒中による障害である運動障害、感覚障害、言語障害、半側空間無視などの特徴と対応策について言及。また後遺症として「右片麻痺と失語症」、そして「左片麻痺と半側空間無視」という傾向があることなどを紹介した上で、「脳卒中の後遺症がある人は、様々な問題を同時にかかえていて、大変落ち込んだり、混乱したりしていることを理解して下さい」と呼びかけました。

 そして、日頃の介助のポイントとして、「急に動かさない。関節はゆっくり動かす。動かしにくい時は10秒程度大きい関節を曲げたまま保持する」、「麻痺側を活用する。麻痺側上肢で手すりを握ったり、麻痺側下肢で荷重したりと、麻痺している上下肢も使うことで機能が維持・向上できる。痛みのない範囲で、関節運動を行う」などが紹介されました。

 パーキンソン病の基礎知識としては、発症のメカニズムにはじまり症状、注意事項などが説明されました。その中で注意事項として「動作の特徴として『回転動作が苦手になる』、『転倒しやすい』、『またぎ動作や階段昇降は保たれることがある』」、「歩けるけれど移乗や起きあがりができないことや、普通に歩こうとすると足が出ないが、線や障害物を設定すると足がよく出て歩けることがある」「薬が効いている時間と効かなくなった時間での運動機能の差が激しい。また長期間の薬の服用により、幻覚が起こったり、薬が効きにくくなったりする」などがスライドを用いて解説されました。

 続いて骨折の基礎知識に関する講義となりました。人体に約200個ある骨格の仕組みの概要に触れた後、高齢者の身体特性として「骨密度の低下」、「関節の変形」、「筋量・筋力の低下」、「視力の低下」があること、高齢者が受傷しやすい骨折部位として「上腕骨骨折」、「胸椎・腰椎圧迫骨折」、「手首(橈骨)の骨折」、「大腿骨頸部骨折」があるとのこと。

 その中で大腿骨頸部骨折の留意点として「主治医の指示があれば荷重制限」、「股関節の過度な屈曲・外旋・内旋は禁忌」、「90度以上の屈曲、過度な内旋・外旋、内転・外転は避ける」ことなどが写真を用いて説明されました。

(つづく)

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