災害への備え
6月16日付け朝日新聞に「特養 失われた13人の命」という記事が掲載されていました。津波の被害もなく、避難所に移ったわけでもない宮城県の特養で、東日本大震災後の半月に、60人の入所者のうち、13人の高齢者が相次いで亡くなられたというのです。
地震の後、入所者全員を食堂に集めて目配りをしながら、3日分の備蓄しかない食料を1日2回に切り替えて対応。屋外が氷点下に冷え込む中、施設は停電。灯油ストーブと厚着、段ボールでしのぐものの、死者が加速度的に増えていき、家族とも連絡がとれない。「なぜ次々と逝ってしまうのかとパニックになりそうだった」という生活指導員の言葉が胸に刺さりました。また、医師からの提言として、災害時に高齢者の生命を奪う危険があるものとして、肺炎、低体温症、脱水の3つが挙げられていました。そのリスクは、特養も老健も同じだと思います。
読みながら辛い気持ちで一杯になりました。それと同時に、この惨劇から私たちは学ばなければならないのだ、と強く思いました。様々なリスクを抱えながら、一生懸命生きておられる利用者お一人、お一人を守っていく責務の重さを再認識しました。
昨日からの激しい雨は、県内各地に被害をもたらしています。「もたらしました。」と過去形では言えません。今は穏やかな天気ですが、週末からはまた雨が強まるとの予報、油断できません。災害への備えに万全は無い、と思います。より一層、気持ちを引き締めなければ、と考えさせられました。
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