のばせばのびる
「のばせばのびる カツレツの肉よ のばしてのびない月末の払い・・・」と歌いだすのは楠木繁夫の名曲、というかコミックソング「のばせばのびる」です。作詞は江川真夫、作曲はなんとあの昭和の大音楽家、古賀政男です。1937年(昭和12年)ですから、知らない人の方が多いかなあ・・・。
さて、その「のばせばのびる」をふと口ずさんでしまったのは、6月7日の宮崎日日新聞の記事を読んだ時のことでした。その見出しには「万里の長城2万1196キロに 総延長1万2000キロ増」とありました。唖然、茫然です。
あの世界遺産である万里の長城を、中国国家文物局が調査したところ、これまで発表されていた8851.8キロよりなんと約1万2千キロ長い、2万1196.18キロにのぼることがわかったとのことです。もはや地球の半周以上ではありませんか。「のばせばのびる」と言っても、これはすごすぎますね。
だけど、人間の可能性だってそれ以上に「のばせばのびる」のではないでしょうか。老健の利用者様はもちろん、老健施設に勤める私たちだって、無限の可能性を秘めていると思います。リハビリテーションを通じて「生活機能の維持・向上をめざし総合的に援助」することを理念と役割としている老健施設にとって、その可能性をのばすことは、使命と言っても過言ではありません。
中国には「後世畏べし(こうせいおそるべし)」という素晴らしいことわざがあります。これは「後世は先生の反対で、後輩、若者。若い人たちはこれから、どんなに出世するか、どんな偉大な人になるかわからない」という意味です(「日本・世界の『ことわざ』おもしろ辞典」、村石利夫、日東書院)。だけど、後世だって先生だって「のばせばのびる」と思います。万里の長城を見習って、みんなでどんどんのばそうではありませんか。そうです!カツレツを食べながら。「のばせばのびる」を歌いながら(^O^)。