研修会開きました(在宅支援研究部会、その2)

2013年3月5日|

 引き続き、介護老人保健施設ひむか苑の支援相談員、伊福香織さんが「制度改定を受けて在宅復帰に関する取り組み」と題し発表を行いました。

 

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(発表する伊福さん)

 同苑では平成24年度の介護報酬改定を受けて、施設内で勉強会を開催するとともに、施設方針や役割分担の見直しを実施。在宅復帰後の生活を見据えたケアを心がけるようにするとともに、支援相談員による個別のケース対応等を通じて、チームスタッフの意識改革をはかってきたとのこと。当初は「どうして今までと違うのか?」という意見もあったものの、長期入所者が在宅復帰を果たすと、「あの人が帰ったから、私も頑張って帰らなくては」というように意識が変わっていたそうです。

 

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 その結果、在宅復帰率は増加(純粋な在宅復帰:約1.9倍、含居宅系施設約:3.5倍・・・いずれも平成21年対比、以下同じ)した一方で、平均在所日数は2.9ヶ月減少したとのこと。また、入所待機者は40人から0人となり、相談があってすぐに受け入れることが可能になる等、改善がはかられたことがスライドを用いて説明されました。

 今後の課題として(1)稼働率の維持、(2)施設方針の職員周知、(3)退所支援にかかわる役割・業務の整理・・・の3つを示した伊福さん。「今後は在宅強化型老健をめざしたい。在宅復帰率や回転率を維持しながら、入退所を活性化させ、より効果的な退所支援を行い、在宅復帰施設としての機能を果たしていきたい」と、今後の更なる取り組み強化へ意欲を示しました。

 最後に3つのグループに分かれて意見交換が行われました。他職種と比べて人員が少ない相談指導員同士が悩みや情報を語り合う貴重な機会とあって、各グループとも熱心な意見が相次ぎました。

 

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 在宅復帰という老健施設の本質的役割や、そのために各々がやるべき責務の重要性を再確認し合った、有意義な研修会となりました。

(終わり)

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