ターミナルケア学びました(看護介護部会:その17)

2014年3月26日|

【母を看取り感じている事】

看護介護研究部会主催のターミナルケア研修会。講師にお招きした東京都中央区にある聖路加国際病院の緩和ケア科部長、林章敏先生(都城市出身)が、最後に示したスライドには「母を看取り感じていること」というタイトルが打ってありました。「実は昨年の1212日に母を亡くしまして、それからまだ間もないわけですが・・・」と林先生は話し始めました。

「それでも思い出が生きてるなあ、と思ったりしています。母の表情や、母の仕草、母の語り、母がしてくれた事。そして母にしてあげられた事や母がやり残した事を引き継ぐことなど・・・。色々なことがあって、亡くなったという実感がなかったりもします」と述べた上で、「しかし、『やってあげられた事』というのはすごく大事じゃないか、と思います。私は隔週で宮崎に帰っています。実家の親の世話というか話し相手になるぐらいしかできていないのですが、その中でも『やってあがられてるな』という感覚はあります。十分じゃなくても、自分の中で無理なく継続できるような形でやっていけることが大事だと思っています。そんな中でやれて良かったなと思っています」と説得力のある説明に、受講者は聞き入っていました。

最後に受講者に「伝えたいメッセージ」として、「続けることです。『どうしたら続けられるか?』ということが大事です。無理なく続けることです。くたびれてしまったらやりたくてもやれなくなりますし、みなさんのお世話になりたいと思っている人たちも、お世話になれなくなってしまいます。ですから、いろんな意味で自分を守りながら、継続ができるようにしてください。そしてそれを利用者やご家族に提供できるようにするにはどうしたらいいか?を考えながらやっていっていただければ、それが一番だと思います」と呼びかけた林先生に、会場から感謝の拍手が鳴り響きました。

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(おわり)

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