感染予防対策学びました(看護・介護部会:その1)

2015年11月10日|

(公社)宮崎県老人保健施設協会看護・介護研究部会は1031日(土)、宮崎市のJAアズム別館で「高齢者の感染予防対策」研修会を開きました。老健や特養などから87人が受講し、感染症の特徴は高齢者施設における感染症のリスクおよびその対策、感染予防の基本である標準予防策(スタンダードプリコーション)などについて学びました。

001IMG_3285.JPG

(↑会場となったJAアズム別館)

 同部会では会員施設や研修会受講者を対象にしたアンケート実施などを通じて意向を把握、研修会テーマを決定して開催していますが、その中でも全ての施設や職員、そして利用者やその家族にとって避けることの出来ない感染症への対策は非常に関心が高く、昨年度に引き続いての開催となりました。

開会に当たり挨拶に立った同部会の上村久美子委員長は、「高齢者の施設で働く者にとって、感染症は非常に神経を使わないといけません。とくに11月から2月にかけてはノロウイルスやインフルエンザなどが非常に増えて来る時期です。対策をしっかりしないと大変なことになります。『感染をゼロにすることはなかなかできない』とよく言われる通り、完全に防ぐのは非常に難しいと思います。ただし感染が起きたときにどう対処するか、拡大させないかが非常に大切なポイントになります。今日は片平先生に来て頂きました。先生の話を十分聞かれて、正しい知識、正しい対応のしかたをしっかり自分たちの頭に入れて各施設に持ち帰って職員教育をしてほしいと思います。そして感染が拡大しないようにみんなで頑張っていけたらいいと思います」と呼びかけました。

002IMG_3289.JPG

(↑挨拶する上村久美子委員長)

003IMG_3294.JPG

(↑87人が受講しました)

今回の研修会の講師には、宮崎県福祉保健部健康増進課感染症対策室の片平久美子室長にお越し下さいました。同対策室では感染症対策や結核対策に関する業務を行っており、それらに関する情報もホームページなどを通じて発信しています。片平室長はこの日、その忙しい合間を縫って講義に駆けつけて下さいました。「さきほどの挨拶にもあったように、本当にこれからの時期は感染症が発生します。私達も毎週『感染症サーベイランス』という感染症発生動向調査をやっています。そして『宮崎県感染症週報』をホームページに出しています。どんなものが今はやっていて、これからどういう方向に向かうのか予測を立てて対策を立てるのと、それらを全く知らないで対策を立てるのでは全然違います。またたくさんの人がいる施設の中では感染症が発生しないということはあり得ません。『発生したとしても、いかに対策を打って感染の拡大を防ぐかが大事』ということがわかっていただければいいと思います」と話し始めた片平室長。感染症に関する最近の動向や、情報を有効活用して感染の拡大を防いだ事例などを紹介し、感染症の予防には正確な情報の把握と共有、そしてそれを踏まえた迅速で的確な対策を講じることが重要だと強調し、講演を始めました。

004IMG_3306.JPG

(↑講師の片平久美子室長)

次回より研修会の概要を連載します。

(つづく)

« 前のページに戻る

TOPへ