「塩麹の伝統」学びました(栄養・給食部会:その2)

2016年3月4日|

  日本の知的財産である発酵文化を次代へ伝えるため、新しい使い方を提案し、広げていこうと、講師浅利妙峰先生が9代目当主を務めるこうじ専門店「糀屋本店」では、様々な商品を開発・販売しています。また、『浅利妙峰が伝える はじめての糀料理』をはじめとする書籍類も好評を博しています。

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(↑この日は著書の販売も行われ、受講者が次々と買い求めていました)

 こうじの歴史や文化をひもといてきた浅利先生は、未来に向けた話、さらに生き方についての話に移り、糀で「食」と「人格」と「命」をつなぐことや、講演のテーマでもある「医食同源」、そして「食べることは生きること」として「食育」の大切さなどについて言及しました。この中で、食べる前の「いただきます」は、神仏、そして食べ物の命に感謝の意を込めて述べるもので、特に後者については「あなたの”命”をいただきます」という意味であり、我々人間は食べ物の命を犠牲に生きており、それを無駄にすることなく、命に対する感謝と畏敬の念を持つことの大切さを学びました。それだけでなく、育ててくれた方、獲ってくれた方、料理した方にも感謝を捧げ、命を輝かせ、立派に生きる自覚が大切だと教わりました。

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また、「健康」という言葉は”すこやかな体”を意味する「健体」と”やすらかな心”を意味する「康心」からできており、「食べたもので身体は作られている。健康はひとり立ちしているのではない」とし、人工のものをやめて天然に従うこと、そして心を広く大きく持って楽しい状態でいることが重要とのことでした。

 そして浅利先生は「未来設計図」』を書くことを提唱しました。これは(1)人生の目標、(2)3か月後に死ぬとしたらどうするか?(3)1年後に成し得たいこと、さらに(1)(2)(3)の中で大事なものを3つ上げる・・・を1分間で書き上げるというもの。「最初のうちは1分間で書けと言われても出てきません。そういうことを考えて生活していないからです。しかし3ヶ月、6ヶ月とやっていくと書けるようになり、必ず自分が変わります。書いて決まったところに置いておくようにしておくといいです」と言い添えました。

さらに「『必ず良い方向に向かう』という強い意志を持って取り組みましょう」とし、「”無理”、”ダメ”、”できない”を言わず、”ほめる”、”認める”、”素直にすごいと言う”など、『言霊(ことだま)』を使って成功に導きましょう」と呼びかけました。加えて「『大器晩成』は魔法の言葉です」とし、「『大丈夫!あなた(私)は”大器晩成”』とあきらめずに声に出して言い続けると必ず伸びてきます」と説明すると、受講者はうなずきながら聞いていました。

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「糀で世界中の食卓に笑顔が集い、みんなのお腹を元気にして命を輝かす」のフレーズを世界地図の上に掲げ、その下に「目指せ ノーベル平和賞!」と書いたスライドを示した浅利先生の眼は生き生きと輝いていました。その世界を股にかけた活動のさらなる展開には各方面から高い関心と大きな期待が寄せられています。「最初は一隅を照らすくらいの小さな灯でも、それが十、百、万と集まれば国中を明るく照らすようになる」という意味の「一灯照隅 万灯照国(いっとうしょうぐう ばんとうしょうこく)」の信念のもと、自分に与えられた命の灯を高く掲げ、誰かを支える光となるために世界中の人々と力を合わせ、「愛の溢れる地球として輝くように掲げよう」という力強いメッセージを発信し続ける浅利妙峰先生から感動と元気、そして勇気をもらった受講者からは感謝の拍手がおくられました。

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(つづく)

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