「外から見た老健」学びました(リハ部会研修:その3)
まず「テーマ1:外部から見えた老健の見え方とは?~居宅CMを中心とした老健の見え方・活用の仕方~」では、「私は何足かのわらじを履いています」と、看護小規模多機能型居宅介護(看多機)と住宅型有料老人ホームの管理者に加え、作業療法士とケアマネジャーを兼務、さらに社会福祉士として権利擁護や事務など、マルチに活躍されている現状に触れ「すごいな、と思われるかもしれませんが、人がいないからやるしかありません。ただ他の職種のことをしっかりやると、ちゃんと見えてきます。何を言いたいかというと、隣の職種のフィールドにちゃんとお邪魔をして、他の職種を知るということが大事だということです。その観点から今日はケアマネジャーのフィールドにお邪魔していきます」と切り出しました。
「ケアマネジャーはマネジメント、多職種、いろいろなサービスをコーディネートする役割です。しかしいろんな人を相手にしないといけないので、疲れているケアマネジャーも多そうに見えます。愚痴をはかれるケアマネジャーもいますし、私もそうでした。もちろんケアマネジャー責任があるかもしれませんが、ケアマネジャーの中身をちゃんと見て愚痴をはく人は少ないかもしれません」と自らを省みながら、医療職を中心とした病院と、介護職を中心とした居宅介護支援事業所との連携が要介護者の在宅療養を支える上で重要だと認識さえてはいるものの、連携のあり方に頭を悩ませている関係者が多いことを指摘。「病院でも施設でも『大事なのは自立支援のための医療・介護連携』といいますが、『今自分がやっていることは果たして連携なのか?連絡なのか?』と悩むことがあります。『連携』という言葉はなかなかやっかいですが、ケアマネジャーのフィールドにお邪魔すると、連携の一助になると思います。極端な例ですが、病院、医療職は自分の領域、足場から動かずして相手のことを見るので、『あのケアマネジャーはわかっていない』という方もいらっしゃるでしょう。これに対してケアマネジャーの方は『自分の立ち位置をそのままに、相手の立ち位置にお邪魔しないで、自分の領域から相手を非難している』と怒っている。そうするといい連携は生まれません」と、お互いの特性を知った上で歩み寄り、今後の協働のしどころを知って実務に生かすことの必要性を説きました。
(つづく)