「ひとみ」輝く
2月17日午後5時45分、種子島宇宙センターからX線天文衛星ASTRO-HがH-2Aロケットで打ち上げられました。人々が見守る中、晴れ渡った夕空に白煙を引きながら、無事に宇宙へ旅立って行きました。
写真は国富町某所からその様子を撮影した一枚。と言っても、この打ち上げを待ち構えて狙い撮りしたわけではなく、周囲の安全を確認した上で、全く偶然に撮影できたものです。夕日に赤く染まる工場らしき建物の屋根の右側から左斜め上に、まるでカメラ写りを意識しているかのように美しく飛んでくれました。打ち上げが延期されたおかげもあって、この決定的瞬間を納めることができました。
しかしテレビで見ているのと違い、実際に眺めるとその速いことにびっくりでした。「物体が地球の引力を振り切って、太陽系内の空間を人工惑星として運行するために必要な速度」を「第二宇宙速度(脱出速度とも)と呼び、その値は「地表面で毎秒11.2キロメートル」だそうです(『広辞苑』より)。なるほどその通り、あっという間の出来事でした。
X線天文衛星ASTRO-Hはロケットから無事に分離された後、「ひとみ」と命名されました。「熱い宇宙の中を観るひとみ」がその由来だそうで、今後その活躍を大いに期待したいと思います。
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