鹿児島大会レポート(続編)アップします

2016年6月1日|

昨日概要を掲載した「17回九州ブロック大会介護老人保施設大会in鹿児島」(518日、19日、於:城山観光ホテル)の参加レポート(続編)を以下にアップします。

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これは同大会に参加した協会事務局が作成したもので、去る524付けブログアップしたレポートの続きです。

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【教育講演】1300から1430まで

下記4つの教育講演開催

 ?)演題:医療介護連携と2018年度ダブル改定の焦点

   講師:青木 正人氏 株式会社ウエルビー代表取締役

 ?)演題:認知症を理解する?取り繕い反応とつきあっていくために?

  講師:植村 健吾氏 公益法人有隣会 伊敷病院理事長

 ?)演題:福祉用具・介護ロボットの開発普及に係る施策の動向

  講師:五島 清国氏 公益財団法人テクノエイド協会企画部長

 ?)演題:災害時に福祉を守る ?災害時要配慮者支援と広域連携?

  講師:野田 毅氏 認定特定非営利活動法人 災害福祉広域ネットワーク・サンダーバード理事

 

 うち、?を受講したので、下記に報告する。

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 災害でよく言われるのが、「自助」「共助」「互助」「公助」だが、これには順番があり、「自助」「共助」「互助」「公助」の順で展開される。実際、神戸大震災でも人命救助活動に関する聞き取り調査において、家族や近所の人いわゆる「自助」「共助」に救われたのが72%で、消防・自衛隊などの公的防災機関いわゆる「公助」で救助したのは28%であった。100万人都市でも救急車の所有台数は3台である。公助が頼りきれないことを知って欲しい、とのこと。

また、南海トラフの地震予測の%は、宝くじに当たるよりもはるかに高い。まず守るべきは自分の命。各携帯電話会社で備えてある災害伝言板も、普段から使いなれておくべき。

 災害時要配慮者とは、子供、女性、高齢者、病人・障がい者を指すが、実際は、外国人旅行者やそれ以外にもなりうる可能性がある。福祉施設における災害対策としては、まず職員が自らの命を守ること。自動参集をルール化しておき、判断できる職員の育成や情報共有に努める。逃げ損を恐れず、避難時の所持品の確認をしておくこと。講師が主宰するサンダーバードでは「プレ・トリアージ」というシステムを推奨しており、医師や救命救急士等によるトリアージや治療の効率をあげ、避難支援の効率と安全性高め、避難所等での支援の効率と質を高めることを目指している。それには事業継続計画(BCP)に基づくサービス継続が必要で、特に避難所での生活が困難な認知症利用者の生活場所であるグループホーム等はより早急に再開に取り組まなければならない。それが困難であれば、独立した避難場所を確保すること、そのためには事前の十分な申し合わせや情報把握・提供・共有が必要である。

最後に、福祉サービスの特徴は、介護人材がいないことには成り立たない(例えば、Pトイレがあっても介助者がいないと要援護者をトイレに座らせることができない等)、そのために有事に備えての対策、何が必要かを平時から考える(平時にできないことは有事にできない)ことが重要である、との話であった。

 

【分科会】5/18(水)1445から1730まで、5/19(木)930?1200

  16の分科会で開催。内容は、「リハビリ関連」「管理・運営関連」「在宅・地域支援関連」「認知症ケア関連」「全般的なケア関連」「医療とケア関連」「食事・栄養・口腔ケア関連」「安全管理関連」。

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 いくつかの会場を拝見したが、比較的フロアからの質問が多く、また座長からは質問だけでなく意見や助言などもあり、活発な意見交換が聞かれた。

 

【コメント】

 今回の九州大会は、熊本地震の影響により、参加できなくなった方も多くおられたと聞いております。その中でも、この大会をやり遂げたことは、皆の底力や結束力ではないかと感じました。特に地震後いち早く当協会より物資の支援を行ったことについては、全国老人保健施設協会東会長や熊本県老人保健施設協会山田会長からも、感謝のお言葉を頂戴いたしましたので、申し添えます。

 尚、来年の九州大会は、平成2961日(木)・2日(金)に長崎県のハウステンボスにて開催されます。バラに囲まれた会場で、皆さんのご活躍をぜひご披露ください。

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