仕事の原理
「物体を引き上げるとき、機械を使って必要な力を小さくすることはできるが、仕事で得をすることはできない」・・・。うーん(-_-)。物理学的に見れば当たり前のことですが、私たちの仕事に当てはめて考えると、洞察に富んだ、実に深い言葉に思えます。
介護関連用品には様々な便利な機械や道具があり、それもどんどん新しい物が開発されています。これにより、介護負担がうんと軽減されるものも少なくありません。ただし、それを使うのは生身の人間!そしてその対象も介護を必要とする生身の人間なのです。物理学における「仕事の原理」を老健施設におけるそれに代入すると、「機械や道具を過信し、相手の心身の状態をよく考えずに、心を持たずして使っても得をすることはできない」と読み替えることができるのではないか?と思うのです。
道具を適切に用いながら、身体的負担が減り、時間短縮が図れたならば、その分を「目かけ、声かけ、心がけ」に費やすことが、「老健施設における”仕事の原理”」と言えるのではないでしょうか。
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