「高齢者」は何歳から?

2012年2月27日|

 「時の過ぎゆくままに」この身を任せた沢田研二、当年とって64625日生まれ)。「時間よ止まれ」と歌った矢沢永吉、同じく63914日生まれ)。そんな二人ですが、時は等しく流れました。しかし、共に還暦を過ぎてもなお現役バリバリ!その歌声、その人気に衰えはありません。そんな二人を、はたして再来年には「高齢者」と呼べるのだろうか?相当な違和感があるなあ・・・。そう思っていた矢先の事、222日の日本経済新聞にその記事は載っていました。政府は65歳以上を一律に「高齢者」と位置付ける現行の定義の見直しに着手するとのことです。

 「『高齢者=65歳以上』見直し」という見出しのその記事によれば、元気に働くシニアも多い現状を踏まえ、高齢者も可能な限り「支える側」に回る考え方を打ち出すとのこと。そもそも65歳を「高齢者」としたのは、1950年代に国連が65歳以上を統計で区分したことが影響しており、それから60年経った今、日本のそれは現状にそぐわなくなっており、60歳以上で「自分を健康だ」と思っている人の割合は65%に上り、65歳までに働くのをやめたいという人は29%にとどまっているとのことです。

 政府の有識者検討会がまとめる報告書で、社会に支えられる「高齢者」の見直しを提起し、政府が5月をめどにまとめる「高齢社会対策大綱」では、「高齢者」とみなす年齢の引き上げは示さないものの、健康や所得など実態を踏まえて諸制度を柔軟に見直すよう求める見通しなのだそうです。

 そうだよなあ、ジュリー永ちゃん「おじいちゃん」などと呼ぶには、まだかなりの抵抗を覚えるもんなあ、そう思っていただけに、今回の見直しはそんな時代の要求に応えたものかもしれません。65歳を過ぎても「支える側」に回ることは、現役世代の負担を軽減するばかりでなく、そのこと自体が生きがいにつながるのではないでしょうか。

 当のお二人はどうおっしゃるでしょうか。沢田研二「勝手にしやがれ!」と言い捨てるかなあ?矢沢永吉「アイ・ラヴ・ユー、OK!」と受け入れるかなあ?うーん。

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