「全国大会愛媛in松山」開かれました(その4)

2017年8月4日|

 7月27日の16時からは櫻井よしこさんによる市民公開講演Ⅰ、「今、私たちが出来ることはなにか」がありました。

 ジャーナリストで公益財団法人国家基本問題研究所の理事長も務められている、テレビでもお馴染みの櫻井さんの講演が聞けるとあって、メインホールは早くから行列を作って待たれていた一般の方も加わり満席となりました。

 すっと伸びきった背筋で、さっそうと登場された若々しい櫻井さんのりりしい姿に息をのむ受講者。しかし開口一番「昭和20年生まれの72歳です」と切り出すと、会場からは驚き声が上がりました。さらに「106歳の母を自宅で介護しています」と続いた言葉に、会場のどよめきは一層高まりました。

 病に倒れ、入院されたお母様は胃ろうを造設、口からものを食べることがない状態で家に戻られたそうです。「100パーセント安全な道を生きる、しかし美味しいものは食べられない。それよりも時々誤嚥しても、その時に出来る治療をしながら夏はスイカ、飽きは柿、冬はリンゴ、そして愛媛ならミカンというように、美味しい物を食べて生きる方がいい」と考えた櫻井さんは、周囲の協力も得ながらお母様が口から食べられるよう献身的な努力を重ねられ、現在はステーキも食べられるようになったとのことです。

 実際この日も講演のため愛媛に発つ前、櫻井さんはお母様にはスイカジュースを作り飲ませて差し上げたのだそうです。会場を埋め尽くした老健関係者、そして一般受講者ともに感銘と尊敬の表情を浮かべながら聞き入っていました。

 世界の情勢と日本が置かれた状況をわかりやすく丁寧に説明しつつ、今後の日本、そして私たちが出来ることについて、時に優しく語りかけ、また時にエネルギッシュに訴えかける櫻井さんの講演は会場全体を深い感動に包み込んで進められ、1時間30分という講演時間があっという間に過ぎました。

 「何があっても前向きに考え、心を前向きに持っていれば大丈夫」というお母様から教わった言葉を紹介され、「頑張っていれば神様が見ていて、回りの人にも伝わっていく。何があっても大丈夫」と呼びかけて講演を締めくくった櫻井さんの素晴らしい講演に、会場からは割れんばかりの拍手がおくられました。

(つづく)

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