柿食えば(10月26日は「柿の日」)

2017年10月26日|

 10月26日は「柿の日」。1895年(明治28年)のこの日、正岡子規が「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺(柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺)」と詠んだことから、全国果樹研究連合会カキ部会が2005年に制定したそうです。

 日本における柿の歴史は古く、生産量日本一を誇る和歌山県の伊那振興局農林水産振興部のホームページによれば、「古事記」や「日本書紀」に「柿」が地名や人名として用いられているそうです。また栃木県埋蔵文化財センターのホームページには、弥生時代に柿を食べていたことが紹介されています。

 このように秋の味覚の草分け的存在である柿が秋空のもとで実っている風景は、いかにも日本の秋を代表しているようです。そんな柿のある風景を歌った名曲と言えば青木光一さんの「柿の木坂の家」。駅から3里(約12キロメートル)離れた「柿の木坂」のあるふるさとを舞台にした、悲しい男女の別れを、青木光一さんは情感たっぷりに歌い上げています。

 昭和32年(1957年)に産声を上げた「柿の木坂の家」は今年で還暦を迎えました。そして青木光一さんは今年91歳を迎え、現在は日本歌手協会の名誉会長を務め、日本歌謡界の重鎮として今もご活躍中だそうです。柿が美味しいこの季節、この名曲を聴いて、歌って、そして食べながら、秋を満喫してみてはいかがでしょうか。

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