いい風呂の日

2012年11月26日|

 1126日です。「いいふろ」と読めるから「いい風呂の日」でもあります。もっとも、毎月26日は「ふろの日」なんだそうですが・・・。

 それにしても現在のお風呂は昔のそれと比べて格段に快適になりました。昔のそれは「ごえもん風呂」が主流。今だと「浴槽」と表現するそれは「風呂釜」と言いました。下から風呂焚き係が「たきもん」を焚いてお湯を沸かすので、時間がかかるし、お湯加減も難しかったものです。沸いたら沸いたで、さめないうちに家族が順番(あるいは一緒)に、とっとと入らなければなりませんでした。

 何より難しかったのは入る時。風呂板がひっくり返らないよう、上手に踏みながら入らなくては火傷してしまいます。下から火を燃やしているわけですから。踏み外したら郷ひろみじゃないけど、「ぅわーちーちー、あーちー?(o)/!」となりますし、上手に踏んでいても、お尻が風呂釜に当たったら飛び上がっていたものでした。

 だからといって不便なばかりではありませんでした。お風呂を沸かすのは子供にとって「許される火遊び(?)」。ちょっとしたキャンプファイヤー気分でした。また、一緒に焼き芋を焼いて食べたりしたのは楽しくおいしい思い出です。それから年末の大掃除となれば、煙突掃除。親と一緒に屋根に上って、ワイヤー付のブラシを煙突の上から下ろしてゴシゴシ。普段は見られない屋根からの風景を眺めるのも楽しかったです。

 今ではお風呂の事情は一変し、夕方に家々から煙が上り立つ景色はほとんど見られなくなりました。いつでも入りたいときに入れるお風呂、浴室は快適で浴槽も足をのばしてリラックス。ラジオはもちろん、テレビも楽しめたりするようになりました。

 その一方、入浴中の事故が無くなったかというと、そうではありません。トイレと同じく、一人きりになる浴室には様々なリスクが潜んでいます。高齢者の場合、若年者より一層の注意が必要です。

そしてもちろん、一人きりにならずとも、入浴時の事故は起こりうるものです。老健施設を利用されている利用者様が安心・安全に「いい風呂」を楽しめるよう、気を引き締めて、そして心を込めて入浴介助にあたりましょう。

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