研修会開きました(支援相談員部会:その2)

2013年2月4日|

 介護事後の実情について全国調査は行われているものの、統一的なものは見当たらないそうです。しかし介護事故は増加の一途をたどっており、一番多い介護事故は「転倒」で全体の5割から6割にものぼるそうです。次いで「転落」が約1割。三番目となる「誤嚥」は、死亡事故の原因としてはトップに上がるとのこと。これら介護事故の増加の原因として明言されているものはないものの、新井弁護士は「想像はできる。一つは高齢者が増加したこと。そしてもう一つは介護保険導入後、権利意識が高揚し、声を上げるようになったことなどがあります。そして今後、クレームも増えて来るだろうと言われています」との見解を示しました。

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 介護事故が介護訴訟に発展する理由として(1)骨折から死亡に至ったなど、大きな結果が発生した場合、(2)事業者の誠実な説明や対応が不十分な場合・・・などがあるそうです。これを踏まえて新井弁護士は、「施設に預けた認知症の肉親が転倒して怪我をしたり、体調を崩して入院したりするものの、施設からは事後報告ばかりで納得行く説明もなければ十分な対策もしておらず、結果として死に至らしめることとなり、自分で介護しなかったことを悔いるとともに、施設での介護事故を許すことができない気持ちでいる」という、ある家族の手記を紹介しました。そして、「この事例の死亡原因ははっきりしていないが、少からずこのような気持ちをもっている家族がいるということを理解して下さい。『施設の責任を追及したい』という人は、施設の説明義務が果たされていないというのが一番の原因です」と強調しました。

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(続く)

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