研修会開きました(看護・介護部会 その2)

2013年7月19日|

 「褥瘡(じょくそう)は寝たきりになると仙骨部にできやすいことは良くわかっています。しかし、それだけではありません。また高齢者だけでなく、若い人でもできます」と緒方先生。寝たきりにならなくても脊髄損傷やリウマチ、意識消失などでも褥瘡はできると補足しました。脳卒中後遺症などで握りっぱなしの手のひらや、足が重なったところも褥瘡ができることを、スライドを用いながら説明しました。

 

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 褥瘡は「長時間の圧迫を原因として、骨と体表の間の皮膚・軟部組織に生じる虚血性壊死によって生じる『きず』」とのこと。そして、健康者は無意識のうちに自然に体位変換して予防しているものの、体位変換が自然にできない状態になると褥瘡は生じるのだそうです。そして、1平方センチメートルあたり200mgHgの圧迫が2時間加わると壊死が生じると言われていますが、これは一つの目安。「強い圧迫があれば短い時間ででき、弱い圧迫でも長い時間続けば褥瘡はできます。そして圧迫が繰り返されればさらにできやすくなます。いったんできると治りにくく、さらにポケットを作るといくら除圧をしても、局所を綺麗にしてもなかなか治りません」と注意を促しました。また、組織には血流が必要で、血流が途絶えて組織が死に、死んだ組織が生きた体に残っている状態が「壊死」であり、「壊死が広範囲、全体に及べば体の死亡につながります」と褥瘡の怖さを強調すると、受講者達はメモをとりながら聞き入っていました。

 

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(つづく)

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