研修会開きました(ケアプラン部会:その3)

2014年8月6日|

 「このように7つの分野からなるケアチェック表を煮詰めていくと、それをチェックするだけで計画書ができあがるのが包括的自立支援プログラムの特徴の一つです」と高齢者ケアプラン研究部会の原貴子副委員長。引き続き施設サービス計画書の記入方法について説明を始めました。7つのグループに分かれた受講者は真剣に聞き入りました。

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 施設サービス計画書(1)には利用者や家族の生活に対する意向や総合的な援助方針を記入するもの。利用者や家族が施設の中でケアを受けながら、どのような生活をしたいと考えているかについて、アセスメント(課題分析)の結果を記載するのがポイントで、「『(本人)自分で歩けるようになりたい』、『(家族)父の思いを尊重したい』など、できれば本人や家族の言葉をそのまま記入してください」とのことでした。また、援助方針は利用者および家族を含むケアチームが目指す共通の方針を記入するもので、「ケアマネージャーの個人的な考えや方向性を書くものではなく、ケアチームとしての総合的な方針を記載するものだということを、しっかりおさえておいて下さい」と念を押しました。

 なお、先に施設サービス計画書(2)を書いた上で、施設サービス計画書(1)を作成するという流れにした方が、長期目標との整合性がとれ、連動させていきやすいとのことでした。

 施設サービス計画書(2)は、「ケアチェック表をそのまま書けばいい」としながらも、課題(ニーズ)については次のように表記することで「『ご用聞きプラン』ではなく、『ポジティブプラン』にしていくことができます」と強調しました。

 

(1)原則は困った状況を改善して、望む生活をしたい

→「○○したい」、「○○できるようになりたい」

(2)利用者がサービス利用を希望する場合には、その要因や背景を記入する

→「○○なので○○したい」(「室外へ出るときに転倒の不安があるので歩行器を借りたい」など)

(3)困難さを全面的に訴える場合

→「○○であるが○○できるようにしたい」、「○○であるが○○にならないようにしたい」(「転倒を減らし、骨折しないように生活したい」など)

(4)本人の訴えがない、認知症や廃用が進行して寝たきりの場合など

→「○○であるが、○○にならないようにしたい」、「○○なので、○○したいと判断した」

(5)疾患の予防や処置など、医学的な知識がないと理解しにくい課題がある場合

→「○○の再発予防が必要です」、「○○なので○○の必要性があります」

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(つづく)

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