感染症対策学びました(看護介護部会:その13)
最後に院内感染対策のポイントおさらいし、そして受講者から要望の多かった疥癬の対応等について説明が行われ、講義が終了しました。
【院内感染対策のポイント】
〇針刺し事故・・・リキャップしない、分注時は試験管立てなどを利用
〇足踏み式のゴミ箱・感染廃棄物容器の設置
〇ゾーニング(点滴準備台・シンク)・・・交差感染のリスク
〇洗面台の水はね対策、スポンジの乾燥
〇内視鏡の管理・・・使用簿、洗浄・消毒の記録、エプロン着用
〇医療機器・・・滅菌期限切れはないか
〇消毒薬の開封月日の記載
〇汚物処理室・・・エプロン着用、消毒液への漬け方、水洗レバー(手で直接触らずに使えるか)
〇経管栄養ボトル、チューブの乾燥
〇リネン・・・清潔リネンを床に置いていないか、清潔・不潔リネン庫が整備されているか
〇院内感染対策マニュアルの改訂
〇一処置、一手洗い(手袋は万能ではない・・・手洗いは大事!!)
〇汚染物はなるべくその場で処理(個室隔離などの場合は部屋の外へ持ち出さない)
〇消毒は有機物を除去してから行う
〇必要に応じて感染防護具を使用(不必要に使用しない、ちゃんと処理しなければ逆に感染源になることもある)
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なお、厚生労働省の「高齢者介護施設における感染対策マニュアル」(http://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/tp0628-1/)もホームページにアップされているので活用してほしいとのことでした。
高齢者施設に勤める者にとって、感染症対策は利用者の生命をも左右しかねない重要な課題とあって、会場からは質問が相次ぎました。
研修会終了にあたり、ご多忙の中を縫って起こし下さり、明日からの実践に役立つ具体的な講義をしていただいた西田敏秀先生に、会場からは感謝の拍手が贈られました。
終了後も個別に質問に走る受講者で、たちまち「行列のできる感染症対策相談所」状態となったにもかかわらず、笑顔で、しかし真剣に対応していた西田先生。本当にありがとうございました。