「失敗学に学ぶ」研修会開きました(看護・介護部会:その1)

2017年2月24日|

 (公社)宮崎県老人保健施設協会看護・介護研究部会は2月18日、宮崎市のJAアズム別館で研修会を開きました。「医療版失敗学」を通じたリスクマネジメントを学ぼうと70人が受講しました。001IMG_0465

 今回の研修会テーマは「医療版失敗学の導入事例から学ぶ医療安全」。講師は野尻中央病院の経営統括部長、三好彰範先生。三好先生は平成23年、「医療版失敗学研究会」に第一期生として入会。以来「医療版失敗学」で各施設における諸問題の解決策を提供するべく、多くの執筆や年間20回以上の講演活動を数多くこなされています。この日はそんなご多忙の中を縫って講師を引き受けて下さいました。002IMG_0450

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《「医療版失敗学」とは》

 「失敗学」は福島原子力発電所事故調査委員会に就任された、東京大学の畑村洋太郎名誉教授が唱えた考え方。そして「医療版失敗学」は畑村先生の研究室を卒業し、「失敗学」を学んだ同大学の濱口哲也特任教授が提唱。2015年「医療版失敗学研究会」を設立し全国の施設から医療従事者が参加し年6回参加施設の実例を研究し、解決策と知識を構造化。再発防止だけでなく、未然防止策も打てるツールと期待されています。

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003IMG_0525 講義はこの失敗学のエッセンス「「言い訳」大歓迎、「真の原因を見つけろ」、「フィクョン考えろ」・・・の3つについて事例を交えながら解説がありました。その中で三好先生は野尻中央病院で2011年9月から翌年3月までに提出された報告書(事故件数403件)を分類した結果「病院内の失敗はたった11種類の原因から生じます」として(1)情報ミス、(2)不適切状態の放置、(3)教育不良、(4)不適任業務、(5)緊急多重業務、(6)過信、(7)変更点不管理、(8)自工程不完結、(9)手順の形骸化、(10)真のヒューマンエラー、(11)患者側原因・・・の11項目を示しました。004IMG_0438

(つづく)

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