第15回大会開きました(その9)

2019年1月15日|

 一方、介護助手モデル事業に取り組んで見えてきた「介護現場の変化」も紹介されました。これはモデル事業を実施した老健施設の介護職員、事務長、管理職を対象に行ったアンケートによるものです。

 「周辺作業負担が軽減され、利用者へのケアの質が向上してきた」、「リスク軽減につながっている」

介護助手一人(の導入)で直接介護に関わる時間が一日あたり190分増加した」、「介護職の残業時間が削減された」、「最も大きな変化は、介護職員たちが自ら専門性をつけたいという意識が強くなってきた」などといった様々な効果がスライドに示されると、参加者は食い入るように見つめながら説明に聞き入っていました。

 「うちの施設に介護助手は20名います。介護職員は27名で、休みは週休2日ぎりぎりですが、誰も辞めないし、『働きやすい』と言います。『介護助手がいっぱいいるから雑用しなくていいし、残業しなくていい』と言います。三重県では25の老健が介護助手を導入しており、離職率は導入前の12パーセントから5パーセントに減りました」と力説する東憲太郎全老健会長。介護助手は現在25都道府県で広まっており、全国への普及に更なる意欲を示し、講演を締めくくった東会長に会場からは感謝の拍手がおくられました。

 今大会のテーマである「老健、大改革!~『強い老健』を目指して~」を受け、熱弁をふるって下さった東会長の基調講演は、この大会テーマを実現のために老健が進むべき方向性を具体的かつ詳細に示して下さったものでした。また講演終了後も、東会長は会場を回りながら参加者の質問に個別に答えるなど、懇切な対応して下さり、大変有意義な講演となりました。

(つづく)

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