「相談員の役割」考える研修会開きました(在宅・支援相談研究部会:その5)

2023年7月31日|

 

 「(3)住民と共に本人の暮らしを支える」では制度や、分野ごとの「縦割り」や「支え手」、「受け手」という環境を超えて地域住民や地域の多様な主体が「我が事」として参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えて「丸ごと」つながることで、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域をともに創っていく「地域共生社会」のイメージ図をスライドに提示。その上で猿渡室長が医療機関でソーシャルワーカーとして働く中で、「自宅に退院したい」という患者本人の訴えに対し、「自宅に帰って来てもらうと困る」という家族の声があり、その結果、施設に退院せざるを得ない患者が多かった状況を紹介。

そしてこれを解決するため、小学校区ごとに実行委員会を設立し、認知症SOSネットワークの模擬訓練の取り組みを開始。地域住民に行方不明者役への声掛け等、協力を得ながら訓練を継続する中で、地域への理解が深まっていったとのこと。さらに住民と共に本人の暮らしを支える一環としてNPO法人「しらかわの会」を設立。戸別訪問やサロン事業などの日常生活支援事業をはじめとする様々な事業により、高齢者や障害者などが自宅で安心して生活できるよう活動を展開した結果、白川病院の在宅復帰率が右肩上がりに向上している事を、グラフを用いたスライドで説明されると、参加者は身を乗り出して聞き入っていました。

(つづく)

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