「台風並み」という表現

2012年4月4日|

  それを聞いて、「まさか!?」と耳を疑ったのですが、それはまさしくその通りでした。昨日(43日)は猛烈に発達した低気圧が全国に吹き荒れ、各地に甚大な被害を及ぼしました。その前日の天気情報で、「台風並みの暴風が吹く」と表現していたのです。しかし、外は桜がほぼ満開。各地でイベントも計画され、はたまた春の選抜高校野球勝戦も予定されている中で、それはにわかに信じがたいものがありました。それでも現在の天気予報の精度はかつてと比較にならない高まっていますので、心づもりはしておいたのです。

 しかして、予報の通り、朝、激しく雨が降り、そして雷も鳴り響き、それから急速に青空が広がってきたと思いきや、まさしく「台風並み」の強い風が吹き出したのでした。それに従い、テレビも通常の番組をやめ(当然甲子園決勝も延期です)、各地の荒天の様子やそれにともなう被害状況、交通機関の乱れなどを伝え始めました。桜が散ってしまうどころの話ではありません。やはり「台風並み」という表現に、首をかしげる余地はなかったのだと、その時に確信しました。

 テレビのバラエティー番組など、効果的な演出をするために、意図的に表現を大げさにして見る者を楽しませることがあります。しかし、それはそれ。今回の天気情報のように、私たちの暮らしと密接な関係があるものについては、情報を適切かつ冷静に受け止めないといけないのだと改めて思い知らされました。

 

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