増える人のミス

2013年1月30日|

 介護関連機器の技術革新は日進月歩。異業種からの参入も相次ぎ、これまでになかった画期的な製品が世に出てきています。ニュースでそれらを知るたびに、是非是非使ってみたい気持ちになってしまいます。負担が軽減され、安全、安心なケアができて、仕事が楽になるだろうなあ、と。

 そんな中、「人間がミスをするのは当たり前で、特に機械がレベルアップすればするほど、ミスは増えていく」という言葉と出会いました。関西学院大学教授の野田正彰さんが述べたものです(『プレジデント名言録 part?』、「プレジデント」編集部)。

 言葉は次のように続きます。

 「逆だと思ったら大きな間違いで、機械の精度が上がるとミスがなくなると思うのは誤解である。それを乗り越える方法は、デモクラティックな職場環境をつくっていくことに集約される。働いている人間が楽しくなくてもいいと考えるのは大きな誤りで、働いている人間が気持ち良く仕事ができる職場をつくることが大事で、これが健全な組織と安全につながるのである

 せっかくの便利な機械を導入しても、それによって油断や甘えが生じ、さらに人間関係まで疎遠になってしまえばミスも起こるし、利用者様へのケアの質も低下しかねません。機械を導入することによって、いかに良い職場環境を作るか、それがあって初めて質の高いケアが提供できるのだと思いました。

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