驚きの「マキ」投入

2013年3月1日|

 124日の朝日新聞。その見出しを見た瞬間、サッカーワールドカップ、ジーコジャパンの代表選手発表記者会見を連想してしまいました。「まき投入」の文字が目に飛び込んできたのです。最後のメンバーとして「マキ」と発し、巻選手投入を宣言したジーコ監督、”おおっ!”軽くどよめくマスコミ陣。あの場面は何度も繰り返し放映され印象的でした。

 で、件(くだん)の「まき投入」なのですが、サッカーとは全く関係がありません。「自動でまき投入 賢い乾燥機」という見出しの記事は、まきを使ってシイタケの乾燥が自動でできる機械についてのものでした。

 記事によるとこの乾燥機は、まきをセットするとあとは設定温度になるよう自動で10時間連続運転するというもの。現在主流となっている灯油を燃やして乾燥するものとくらべて、必要な灯油が100分の1で済むから大幅なコスト軽減がはかれます。また従来のまきを使ったものだと、人がつきっきりになる必要がありあまり使われていないとのこと。ほぼタダで入手できるまきを使いながら、しかも人手がかからないというのはすごいものだと思います。

 エネルギー問題が世界的に熱を帯びている中で、古来からの燃料であるまきを用いた新しい機械の開発というのは、字面から見ても「古きを燃やして新しきを作る」ってな感じで「温故知新」と相通じるものがあるかなあ、と思います。おまけに「まき」は「薪」、つまり「くさかんむりに新しい」と書きますからね。

 そう考えてみると、例えばユーチューブなどの動画サイトで昔の影像や歌を見つけて利用者様に楽しんでもらう、などといったように、私たちも「新しいものを使って古いものを見直してみる」という取り組みの工夫は、いくらでもある・・・そう思った記事でした。

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