どこから見るか?

2013年4月25日|

 「上から見るか、下から見るかで世界は違う」という言葉が紹介されていました。328日の日本経済新聞、「交遊抄」のコーナー。書いたのはNHKエンタープライズ社長の佐藤寿美(としみ)さんです。

 この言葉を語ったのは永瀬昭幸さん。予備校などを運営する会社の社長で、佐藤さんの「交遊半世紀となる親友」だそうです。言葉の真意を尋ねたことはないものの、佐藤さんよりも10センチほど背が低い永瀬さん、その小柄なことが「闘志の源泉になっている」と、佐藤さんは考えているとのことです。

 「上から見るか、下から見るか」・・・。これは私たち介護の現場で働いている者にとっても大事なことだと思います。車椅子で移動をする人と、歩いて移動をする人とでは目に見える風景は異なってきます。車椅子に乗った人が立った人と話すには、大きく見上げなければなりません。視覚にとどまらず、聞こえる音や感じる空気などが違ってくることもあるわけです。

それだけではなく、歩いている人には何の支障もないような所でも、車椅子に乗った人にとって移動の妨げになり、あるいは危険が及ぶ事もあります。そのような様々な違いから、世界や人生観は少なからず変わってくると思います。

ありきたりな言い方ですが、「その人の立場になってみる、そして考える」ということが大切なのだ、そう思った記事でした。

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