永久に不滅です

2014年10月16日|

 1974年の1014日、長嶋茂雄選手は引退しました。今からちょうど40年前のことです。日本プロ野球の黄金期を築き上げ、「ミスタープロ野球」とも言われた長嶋選手の引退。巨人ファンや野球ファンのみならず、多くの国民が惜しむ中の引退セレモニーで言った「我が巨人軍は永久に不滅です」は、今も語り継がれる名言です。

 その長嶋氏が脳梗塞で倒れたのは2004年、10年前の34日。速報やトップニュースでそれが伝えられると、日本中に衝撃が走りました。命はとりとめたものの、右手足に麻痺が残り、しばらく公の場から姿を消したミスターを、多くの人が心配しました。

 しかしその間、長島氏は必死のリハビリを続けていました。それは「燃える男」とも呼ばれた現役選手時代の猛練習に勝るとも劣らないほどの過酷なものだったではないかと思います。そして14ヶ月ぶりに元気な姿を見せてくれた時もまた、テレビや新聞の多くトップでその姿を紹介しました。右手の麻痺はあったものの、杖も使わずに歩くその姿に感動し、強く胸を打たれました。

 長嶋氏は数々の名言を残しており、その一つに「ミラクルアゲインの奇跡を再現しますよ」というのがあるそうです。これは「頭痛が痛い」、「お昼のランチ」、「後で後悔する」などと同じく二重表現をさらに重ねて言っていますが、長嶋氏が歩く姿は、まさに自らの身体をもって「ミラクルアゲインの奇跡を再現」させたものだと、深い感銘を覚えました。

 そして現在、長嶋氏は以前と変わりなく精力的に様々な場所で活躍を続けています。単に歩けるようになっただけでなく、社会に参加し、活動を繰り広げています。リハビリを通じて在宅復帰、社会復帰を目指すことを旨とする老健施設で働く者の一人として、その姿から見習うべき事の大きさを痛感せずにはいられません。施設内外の様々な人たちと連携を密にして、利用者が在宅復帰を果たし、地域の中で生き生きとした暮らしを続けられるよう、頑張っていきたいと思います。「老健は永久に不滅です」と胸を張って言えるように。

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