研究発表の手法学びました(ケアプラン部会:その1)

2015年2月13日|

(公社)宮崎県老人保健施設協会高齢者ケアプラン研究部会は平成27131日(土)、宮崎市のJA  AZM別館研修会を開きました。58人が受講し、事例研究発表のまとめ方を学びました。

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 今回の研修会には、会員老健施設からの参加者28人に対し、特養やグループホーム、デイサービス関係者など、老健以外からの参加が23人あり、様々な施設においてそれぞれ問題を抱え、それを解決しようと日々試行錯誤を繰り返し、それを研究・発表につなげようとしている事が伺えました。開会にあたり、同部会の原貴子副委員長は「高齢者ケアプラン研究部会では、ケアプランに特化した研修会を例年は開いています。今回各施設のリーダー的な役割をされている方達を対象に研修会を開くに当たり、それぞれの現場で問題解決や事例研究に取り組まれ、『研究発表のやり方を学びたい』という声もありましたので、今年はいつもと趣向を変えた内容を企画しました。今日の研修が皆さんにとって有意義なものになる事を期待しています」と挨拶しました。

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(↑挨拶に立った原 貴子副委員長)

講師には宮崎県立看護大学看護研究・研修センター長で地域看護学教授の小野美奈子先生をお招きしました。小野先生は「私も特別養護老人ホームや老健施設の皆さんと高齢者の支援をどうしていけばいいのかということについて一緒に学習させていただきてきました。その中で自分たちの事例を見直したり、介護や看護、ケアマネジメントの評価をしていくことによって、ケアが良くなっていったという経験もしてきました。今日は皆さんと一緒に学習できることを楽しみにしています」と挨拶し、講演が始まりました。

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(↑宮崎県立看護大学の小野美奈子先生)

「『研究』というとハードルが高いと思われがちですが、研究とは『実践の中で、疑問に感じたことから問題(課題)を焦点化して、科学的な方法を用いて探求すること』です。皆さんも”なぜケアがうまくいかなかったのか?”、”なぜうまくいったのか?””あの人でうまくいったが、他の人でもこのケアでいいのか?”などといった疑問が仕事をしている間にわいているのではなないかと思います。それを解き明かすのが研究です」と、小野先生は、「研究」が特別なことでなく、その題材は日々の仕事の中にあり、そこから研究につながることを示しました。

また、「科学的な方法」に関しては、「例えば『今日の私の話でみなさんの疑問が解けただろうか?』というとき、アンケートをとります。”わかりましたか?”、”満足しましたか?”などと尋ねて、50人いたとしてその中で45人が”わかった”にまるをつけたら『私の話は良かった』と思います。しかし、15人しか”わかった”と答えず、35人が”あまりわからなかった”だったら『失敗だった』と思います。このように割合を出すのも科学的な方法の一つで、主観的でなく客観的に誰が見ても”そうだ”と判断できるような方法で探求していくことが研究です」とのことでした。

(つづく)

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