キャリアアップ研修(管理者研修)開きました(その1)

2016年2月23日|

 28日、当協会主催による「平成27年度キャリアアップ研修(中堅者研修・管理者)研修」を宮崎市の(一財)潤和リハビリテーション振興財団本部棟で開催しました。

この研修会は地域医療介護総合確保基金にかかる介護人材確保推進事業として、宮崎県の委託を受け、今年度初めて開催するもの。午前中に開かれた中堅者研修に続き、午後からは管理者研修があり、36人が受講しました。

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(↑開会式の様子)

最初の講義は「施設運営のためのマネジメント」。講師は中堅者研修でも講義をしていただいた、(株)インターリスク総研の特別研究員、本田茂樹先生。「マネジメントとは何か」ということについては様々な考え方があることを踏まえた上で、その役割には(1)旗を立てる、(2)土俵を守る、(3)部下を動かす・・・の3つがあり、それぞれの内容やポイントを学びました。

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次に近年問題になっている高齢者の虐待について、関連する法律およびその内容に触れた上で、様々な経過や手続き、事故の状況およびその処置などの各々について記録することが極めて重要であるとして注意が喚起されました。

そしてコンプライアンス(法令遵守)について、単に法律や条令を守るだけではなく、それらの背景にある法の精神や社会良識といった社会的規範全般や職場の規則や業務マニュアルなども含めた幅広い規則を遵守していく姿勢まで含まれることを踏まえた上で、「認識していないリスクには備えられない」として、関連する法令や職場の規則などを認識する必要性を再認識しました。

さらに「管理職こそコンプライアンスの要」として管理職はコンプライアンス体性を作るだけでなく、組織の隅々にまでコンプライアンスの意識を浸透・定着することが大事であり、(1)守るべき法律を知る、(2)何をやるべきかを押さえる、(3)教育・周知徹底・・・といったポイントを具体的に教わりました。

続いて管理者に求められるリーダーシップに関し、本田先生は「伝えることはリーダーの仕事」として、「教えること」(:自分の理解したことを仲間の頭で理解してもらう)と「伝えること(:自分の思いを仲間に伝える)」とは違う事を指摘しました。

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最後に「『ほめる』コミュニケーション」と「『叱る』コミュニケーション」について説明があり、ほめたり叱ったりする前に(a)部下に関心を持って観察する、(b)観察に基づいて声かけをする、(c)日々のちょっとしたことを見逃さない・・・ということを踏まえ、ほめる際には(1)タイミングを外さない、(2)具体的にほめる、(3)隠れたインプレーを見逃さない、(4)「ほめる」基準は自分ではない、「ほめる」基準は部下によって違う・・・という4項目を、叱るさいには()「叱る」目的は業務の改善、()性格や人格を責めない、()「叱る」ポイントは具体的に示す、()「叱る」タイミングと場所に注意、()部下の言い分も聞く・・・という5項目について、具体例を交えた解説がありました。

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講義の終わりにまとめとして「自分が思う以上に見られていることを忘れない」というスライドを示した本田先生は「マネジメントの3つの役割をお話しましたが、旗を立て、土俵を守り、部下を動かしていけるのはトップの人であり、管理者。皆さんどうぞそれぞれの施設で組織力を上げていって下さい」と呼びかけた本田先生に、感謝の拍手がおくられました。

(つづく)

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