研修会開きました(ケアプラン部会:その2)

2013年7月17日|

 続いて、施設サービス計画書について、「先に計画書(1)”を書くのは難しい。まず計画書(2)”を書く方がスムーズに総合的な援助方針が立てられやすくなります」と原委員。その施設サービス計画書(2)”については「『〇〇したい、〇〇できるようになりたい』と本人目線で前向きにとらえられるような表現をすると、意欲が湧くポジティブプランになります」と強調しました。

 ただし、本人の訴えがなかったり、認知症や廃用が進行して寝たきりの場合などには、「現在〇〇だが、〇〇にならないようにしたい」という表現すると良いとのことでした。

 長期・短期の目標を設定するには、「利用者、そして家族と一緒に考えることが基本」とした上で、「『居室からトイレまでの5メートルを歩いて行けるようになる』など、数値化された具体的な内容にすると、利用者および家族と達成の度合いや現状を判断しやすくなります」と、目標が抽象的な表現にならないように注意を促しました。

cpken20130706005.JPG

 

(「”ポジティブプラン”で利用者の意欲を引き出そう」と呼びかけた原委員(左端))

 

 午後からは受講者は5つのグループに分かれ、「脳梗塞で左片麻痺を呈し、入院中の転倒により第1腰椎を圧迫骨折して歩行困難になった入所利用者の男性」という事例に基づき実際にケアプランの策定を行いました。「元気になって家で暮らしたい。杖で歩けるようになりたい」という本人の意向や、「トイレや身の回りのことができるようになったら連れて帰りたい」という家族の要望を踏まえ、対象者の心身の状態、日常生活活動の現状をチェックしながら、各グループで意見を出し合いました。高齢者ケアプラン研究部会の委員もそれぞれのグループ加わり、必要に応じて助言を行いました。

cpken20130706006.JPG

 

cpken20130706007.JPG

cpken20130706008.JPG

cpken20130706009.JPG

cpken20130706010.JPG

cpken20130706011.JPG

(グループワークで熱心な討議を展開)

 ほとんどが初対面で、職種や年齢、経験年数も異なる受講者同士でしたが、「どうしたら利用者の意欲を引き出せる”ポジティブプラン”になるか?」「援助方針は利用者や家族を含むケアチーム全員が共通して目指すものとなっているか?」「モニタリングしやすい目標を設定するにはどうすればいいか?」などと積極的な意見のやりとりが行われました。

 研修会の最後を締めくくるのは、各グループが作成したサービス計画書の発表会。どの計画書も各グループのメンバーの利用者への思いが込められた素晴らしい内容で、発表が終わると他のグループからは温かい拍手が贈られていました。

 

cpken20130706012.JPG

cpken20130706013.JPG

cpken20130706014.JPG

cpken20130706015.JPG

cpken20130706016.JPG

(研修の締めくくりにふさわしい発表内容でした)

 長丁場の研修会でしたが、ケアプラン策定の実践的な知識や技術が学べただけでなく、受講者同士が交流も深まり、充実した一日となりました。

(終わり)

« 前のページに戻る

TOPへ