一杯のコーヒーから(4月13日は喫茶店の日)

2016年4月13日|

 413日は「喫茶店の日」。1888年のこの日、東京上野の日本初のコーヒー店「可否茶館」が開店したのだそうです。今から128年前、その当時のコーヒーとはいったいどんな味がしたのでしょうか?またそれを口にした人はどんな感想をもらしたのでしょうか。「一杯のコーヒーから夢の花咲くこともある」と歌った霧島昇の名曲「一杯のコーヒーから」では、赤いアラベスク模様のカーテンが風に揺れる店内で、主人公の男女がジャワ産のモカに角砂糖を2つ入れて飲み、肩を並べてセレナーデを歌っているようです。喫茶店でコーヒーを飲むのは、1939年の発売当時、とてもモダンなことで、人々のあこがれだったのではないでしょうか。

 現在は全国いたるところに喫茶店がありますし、全国チェーンのコーヒーショップもあります。また喫茶店のメニューも豊富になり、その楽しみ方、味わい方は多種多様。その人その人の趣向やこだわりに応じた注文ができる喫茶店も増えてきました。純粋にコーヒーを楽しむだけでなく、友人と語り合ったり、読書をしたり、流れる音楽に陶酔したり、・・・喫茶店はそういう時間と空間を楽しむことができる宝箱のようなところにも思えます。

 そう考えると、これからの老健施設を利用される方々の、生活歴における「飲み物」、「飲み方」、そして飲みながらの「過ごし方」などは、今以上に多種多様になってきます。したがって、水分摂取としての意味合いだけでなく、「飲む」という行為から波及する様々なことが生活の質、人生の質の向上につながるような提供方法を、その環境も含めて考えていかなければならない。一杯のコーヒーから夢の花が咲くように・・・「喫茶店の日」を迎えるにあたり、そのように思った次第です。

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