ハラスメント研修会開きました(看護介護部会:その4)

2014年1月9日|


【職場における対立】

 

職場における対立はおそらくあると思います。「対立」というと敵対的なもののように思えますが、健全な対立もあります。競争は目標に到達する手段になりますが、対立と論争を生むことがあります。上司との間で意見の相違などのあつれきが生じる場合がありますが、これは組織体である企業においては避けがたいものです。なぜなら、もっとよいサービスを提供しよう、もっと地域社会から認められようとすると色々な意見を出し合います。そうすると言い争いが生じますが、それは良い方向にもっていくためのものならば、健全な対立です。逆に上司と部下の意見が常に一致している職場は不健全だと言えます。何も言わないという職場です。上が言えばそれで通る、という職場は建設的であり生産的であるか、というとそうではありません。

問題となるのは「非倫理的行為」です。これは非生産的な職場になってしまいます。職場の雰囲気が不透明になったり、コミュニケーションがあいまいになったりして、敵対的な関係が生まれます。もしそういうことがあれば、企業の理念、基本方針は達成することができません。

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【パワハラと指導】

「パワハラと指導はどう違うのですか?」とよく聞かれます。この線引きはなかなか難しく、簡単にはいきません。ただしこれに関して、「目的」、「業務上の必要性」、「態度」、「タイミング」、「結果」の5項目を見てみるとわかります。

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私が持っている資料を見てみますと、宮崎県の介護関係の事業所で介護を辞めた人のその理由として一番多かったのは「収入の問題」で全体の26パーセント、次が「法人や施設の理念や運営のあり方に疑問があったから」で、その次に来るのが「職場の人間関係に問題があったから」と続きます。この「施設の理念や運営の有り方」というのは、職場の秩序や環境という問題も入っているかもしれません。

これを全国の介護老健保健施設で見てみると、1番が収入の問題ですが、2番目に職場の人間関係が27パーセントで続きます。このように職場の人間関係を理由に辞めていく人が少なくないことがわかります。

(つづく)

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