研修会開きました(支援相談員部会:その4)

2014年2月6日|

 続いて、近年テレビ通販やネット通販で利用が伸びている通信販売に関して説明がありました。

 「通信販売はクーリングオフができません」と前置きした上で、宇土先生は次のように注意点を挙げました。

 

【通信販売を利用する上での注意点】

 

(1)購入前に必ず代金の支払い方法や返品・交換できるかどうかなどを確認すること。業者には返品特約をきちんと書く義務がある。

(2)海外の通販サイトに関する相談が全国的に増えている。サイトに会社の名前や住所、電話番号などがあるかしっかり確認すること。メールアドレスだけが書いてあるようなサイトは利用をやめるべき。何かあったときにメールしても無視されるなど、連絡の取りようが無い、ということもあり得る。住所が書いてあっても、調べたら山の中だったというサイトももある。

(3)支払い方法が「個人口座に前払い」となっていたり、一見綺麗なサイトのようでも、よく見ると表現方法や、使用されている漢字がおかしいなど、日本語が変な場合は十分注意して確認すること。相手が外国だと取り返すのが難しくなる。

 

【悪質商法の手口】

 次はいよいよ高齢者を狙う悪質商法の手口について説明がありました。まず、「買え買え詐欺」について、ビデオを用いながらその手口と特徴が紹介されました。

《「買え買え詐欺」の手口と特徴》

◎ダイヤモンドや社債などのへの投資を勧めるもの。ここ数年相談件数が増えてきている詐欺。

◎被害金額が大きいのが特徴。平成24年度おけるその契約金額の平均は475万円で、最高は4500万円。そして実際に支払った金額(被害金額)は平均344万円で、最高は4500万円。

◎役者が何人も出てくる「劇場型勧誘」という手口でだますやり方がほとんど。「社債を出す」という会社、「社債を買い取りたい」という会社の人間が出てきて巧みにだまし取る。さらに「社債購入を勧誘する詐欺被害が拡大している。被害を取り戻すための救済ファンドができたので投資して欲しい」などと追い打ちをかけてだまし取られるという二重の被害に遭うパターンもある。

◎手口は同じだが、その時々で「ネタ」が変わる。2年前だと風力発電など環境関係の会社であったり、1年前だとシェールガス、メタンハイドレートなど、その時々に話題になっているものをネタとして持ってくる。一番近いものは東京オリンピックのSS席がらみのものがあった。

◎「高値で買う」と言っておいて、実際にそれが行われた例は全国で1件もない

 

・・・・・このように、「買え買え詐欺」が悪質で巧妙であることを踏まえ、宇土先生は「『買え買え詐欺』は高齢者を狙って来るので十分注意して下さい。また、『現金を郵便で送って欲しい』などと言って来ますが、現金の郵便では送れません」と注意を促し、さらに「高齢者と日頃から『そんなおいしい話はないよね』話をしておいて下さい。呼びかけをお願いします」と念を押しました。

この「買え買え詐欺」はじめ、「母さん助けて詐欺」、「還付金詐欺」などを「特殊詐欺」と警察では総称しているそうですが、その被害額は昨年度全国で360億円だったのに対し、今年度はすでに400億円を超えると言われています。宮崎県でも昨年末で2億円を超えました。なかなか減らない詐欺です。『自分には電話はかかって来ないだろう、パンフレットは送られてこないだろう』という人が結構いると思いますが、個人情報はどこで漏れているかわかりません。『自分にもかかってくるかも?送られてくるかも?』という心構えでいて下さい」と釘を刺すと、受講者はメモを取るなどして聞き入っていました。

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(「還付金詐欺への対策として、ATMの利用限度額を低く設定しておくのも一つの手です」と教わりました)

 

続いて、「悪質な訪問販売」、そして「点検商法」などについても、ビデオを交えながらその手口や対処法を学んでいきました。

(つづく)

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