研修会開きました(リハ部会:その4)

2015年2月3日|

 (公社)宮崎県老人保健施設協会リハビリテーション研究部会が117日に開いた第2回研修会は、「講演2」に写りました。「老健施設の将来のあり方」と題し、介護老人保健施設ひむか苑の施設長で医師の櫛橋弘喜先生による講演がありました。櫛橋先生は全国老人保健施設協会(全老健)の宮崎県支部長や同施設管理運営委員会安全推進部長の部会長を務め、また同人材対策特別委員会人材確保部会の部会院としても活躍中です。この日も激務の合間を縫って講演に駆けつけて下さいました。

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 講演ではまず、昭和60124日の社会保険制度審議会の中で「重介護を要する老人には、医療面と福祉のサービスが一体として提供されることが不可欠で、両施設を統合し、それぞれの長所を持ち寄った中間施設を検討する必要がある」との意見が出された事を受けて取り組みが始まり、同62年にモデル施設指定(7施設)、同63年に誕生を迎えた老人保健施設の、誕生から現在に至るまでの歴史をたどりました。

 そして老健施設の役割として、(1)包括的ケアサービス施設、(2)リハビリテーション施設、(3)在宅復帰施設、(4)在宅支援施設、(5)地域に根ざした施設、(6)契約によるサービス提供・・・の6点を提示した上で、「これらの事は、現在強く言われていますが、実は老健が誕生した投書から言われていたことです」と強調。さらに「介護老人保健施設とは、要介護者に対し、施設サービス計画に基づいて看護、医学的管理の下における介護及び機能訓練その他必要な医療並びに日常生活上の世話を行うことを目的とする施設」という老健施設の定義(介護保険法第8条第27項)、さらに「介護保健施設は、(中略)入所者がその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるようにするとともに、その者の居宅における生活への復帰を目指すものでなければならない」という基本方針(介護老人保健施設の人員、施設並びに運営に関する基準、平成11331日厚生省令第40号)をスライドに提示。「老健施設は在宅復帰、在宅療養支援をするための地域拠点となる施設。そしてリハビリテーションを提供する機能維持・改善を担う施設です。スライドにも示す通り、厚生労働省もそういう目で老健を見ています。しかしそれをやっていなければ老健ではありません」と断言。老健施設がその本来の役割、そして機能に「原点回帰(」する必要性を訴えました。

(※)

 櫛橋先生は全老健発行の「『老健』平成2611月号、Vol.25 No.8」の「現場からのオピニオン 介護現場のいま」の中で、「回復期リハビリ施設としての老健 原点への回帰」と題し、「在宅強化型老健施設をめざすということは老健施設の原点に帰ることに他ならない」と述べておられます(40ページから41ページにかけて)。ぜひご参照下さい。

(つづく)

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