糖尿病の食事療法学びました(栄養給食部会その4)

2015年3月4日|

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「ひとそれぞれ」で、「画一した管理方法がない」という高齢者糖尿病の栄養管理。健康な人と代わらない日常生活の質(QOL)を維持するために、松尾剛志先生は次の3点をスライドに示しました。

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1.”制限する”、”我慢する”などはやめる!

2.口から自分の好きなものを噛んで食べること

・一般的な病院食はおそらくNG! 

・離乳食のような食事はNG !

・見た目は美しく!

・味はおいしく!

・自分の好みを入れる!

・肉や刺身が食べたい!

・食べ慣れたものを食べたい!

“→入院では限界!在宅へ!”

3.少しでも自分で動けること

・自分で歩いてトイレに行きたい!

・自分で外出したい!

“→骨格筋を元気に!”

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これを踏まえて、認知症やADL低下、転倒、うつ傾向など、加齢に伴う心身の機能の衰えによって現れる身体的・精神的諸症状である「老年症候群」は、高齢者糖尿病の場合、そうでない人に比べて約2倍多く、食事療法や運動療法、そして薬物療法は困難であることなどを学びました。

そして、高齢者糖尿病の人は骨格筋が減少してインスリンによる血糖取り込みが低下(インスリン抵抗性の増悪)する一方、身体活動量も低下することで、糖尿病がますます悪くなることをスライドに示しながら、「筋肉(骨格筋)を元気にすること、維持することが大事です」と説明。ただし、いわゆる”筋肉ムキムキ”というのではなく、年齢と共に筋肉量が減るのを防ぎ、維持することが大事だとのことでした。

(つづく)

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